2020年12月31日木曜日

DF50 4号機

 EH10 61号機と同じ東淀川近辺に、DF50の保存機もあります。ここの保存機は4号機で、先行試作車の一台だとか。この他、1号機は愛媛にあるそうです。今度ドライブがてら行ってみようかな。


DF50 4は距離も近い(EH10のある公園から1.15km)ので、こちらもついでに行ってきたんですが・・・



んん? なんか割れてないですか?

DF50 4号機は「周りが完全に囲われているのでよく見えない」とは聞いていました。しかし、まさか囲いが破損しているとは。

私は部材には詳しくないんですが、アクリルでしょうか。結構劣化しているようでした。透明度も下がっていましたし、紫外線で劣化して破損したんでしょうか。

で、割れた屋根からうっすら見えていますが、その中のDF50はブルーシートで全体がラッピングされていました。保存機なので状態が最優先。囲いを修理するまでラッピングもやむ無しだとは思いますが、まぁなんとタイミングの悪いこと。


しかし正面だけは部分的に見えていました。せめて顔だけでも、という計らいでしょうか。


iPhoneの焦点がフェンスに合ってしまっています。しかもナンバープレートが完全に写ってません。せっかく行ったのに・・・。(自分が悪い)

かろうじてこれが「DF50 4」であるとわかるチラ見せでした。とりあえずここにあることはわかったので、また機会があれば見に来ましょうかね。もしかすると囲いも修復されているかも。修理には相当な金額がかかりそうですが・・・。

反対側のエンドは完全にブルーシートに覆われており、全く見えません。仮にブルーシートが無かったとしても、アクリルの透明度も悪いため目視でもかなり見えづらいでしょう。



DF50についての説明看板もありましたが、フェンスで近づけません。これはフェンスの隙間から撮っただけ。

どうにか文字は読めます。


機関車すべてをブルーシートで覆うだけでも結構な費用がかかるはず。ブルーシートって結構高いんですよね。


しかし、EH10も国鉄の機関車の中ではレアな方だと思うんですが、DF50も同じくレアな機関車です。そんな2機が東淀川に保存されているのは、一体どういう経緯なんでしょうか。吹田機関区が近いから?



DF50はその名の通りディーゼルですが、いわゆる「ディーゼル・エレクトリック」というやつで、ディーゼルエンジンで発電し、電気で走る方式です。その当時は非電化区間で蒸気機関車がまだ残っていたので、これらを置き換えるためのディーゼル機関車が必要だったものの、当時(先行量産車は1957年製造)は大出力のディーゼルエンジンと変速機の技術が未熟だったため、ディーゼル・エレクトリックの採用となったようです。

ただ、DF50はとにかくパワーがない。F型=6軸で、1軸あたり100kw。全部で600kw。たったこれだけ。最高速度90kmだそうですが、亜幹線でもかなり厳しい。
DD51で2200馬力=1618kwなので、DF50がどれだけ非力かってことですよね。ちなみに、DF200もDF50と同じディーゼル・エレクトリック方式ですが、これの出力は「一軸あたり」320kw。DF200の台車一つでDF50より出力が高い。悲しい。

まぁ60年以上前の技術ですからね。ある意味ノート・e-powerのご先祖様。E13型のモーターは85kwらしいので、E13型ノート7台で大体DF50と同じくらいですかね。確かにこのパワーでは機関車としてはかなり非力です。


国鉄DF50形ディーゼル機関車(Wikipedia)


SLは保存機が多いですが、個人的にはELの方が好き。次はどこに行こうかな。




2020年12月28日月曜日

ノート・オーテック

 

公式の動画がなかったので動画は代用。素人じゃなくてプロだからヨシ。


やや時間差でE13型ノートのオーテック仕様が発表されました。


ノート AUTECH(AUTECH公式)


詳細については公式サイトの通りなのでさておき。価格は標準のXが2,186,800円で、オーテック仕様は2,504,700円。いずれも税込み。ざっくりと30万円アップです。


比較的高いのは言うまでもないことですが、実はそうでもない?部分もあります。例えば、元々ノートの標準仕様ではLEDヘッドライトがオプションですが、オーテック仕様なら標準装備。しかもアルミホイールまで標準になっていました。

要するに、「どうせ全部付ける」なら、オーテック仕様はお得です。WEBで適当に見積もりを取ってみたんですが、標準のXにLEDヘッドライトなどのオプションを付けると294万円ほど。プロパイロットやアルミホイールも付けています。プロパイロット付きのオプション(42万円!)を選ぶとナビも付いてくるので、「普通」の仕様だと大体これくらいにはなると思います。


で、オーテック仕様ではLEDヘッドライトやアルミホイールなど諸々が付いた状態で250万円ほどで、ここに42万円のプロパイロット等のセットを付けると・・・ほぼ同じ。


なんとなくこうなる予想はしていました。オーテック仕様はお高いですが、ある程度のオプションがコミコミにされているので、標準仕様に中途半端にいろいろ付けるくらいなら、いっそオーテックを選んだほうが安いかもしれません。E13ノートの場合は標準仕様そのまんまだとかなり寂しい状態になってしまうので余計に。

私ならオーテック仕様にしますかね。あの青色が好きなんで。しかし300万円は高いですよね。E12改で230万円だったのに・・・。



ところで、立ち寄ったディーラーにE13型ノートが早速展示されていたので中を見てきました。座席は少し圧迫感がある感じ。センターコンソールがかなり大きいので、左肘の辺りの余裕が欲しい人には気になるかもしれません。しかし運転席と助手席の感覚はE12型よりも少しだけ広くなったように思います。E12型のオーナーの直感ですが。


また、レンジセレクターも触ってみたんですが、結構しっかりしていましたよ。しかもRレンジに入れるためには「ボタンを押しながら奥へ押す」という手順が必要とのことで、最近多発しているコンビニへのダイナミック入店のような操作ミスに対する工夫がされていました。

レンジセレクターの右に細い棒状の出っ張りがありますが、これが実はスイッチ。セレクターを握った時にちょうど左手の親指にかかります。これを押した状態じゃないとRレンジに入らないとか。
ちょっとした工夫ですが、こういう仕組みはデジタル式のセレクターが一般的になりそうな今後は、他のメーカーでも当たり前の構造になりそうですね。


先日は時間がなかったので試乗はしませんでしたが、試乗希望者がかなり多いらしく、予約待ちの状態らしいです。まぁそれなりには売れるんでしょう。


日産を立て直すほどのインパクトがあるかはわかりませんが・・・やっぱり値段がね。もうちょっと頑張ってくれたら、と個人的に思うんですが、e-powerの構造がかなりコストの掛かるものらしく、現状ではこれが精一杯らしいです。


あとはニスモ仕様。恐らくe-powerのみですが、1年後くらいを楽しみにしておきましょう。



2020年12月20日日曜日

私にはふるさと納税は合わない?

 職場の人曰く、「ふるさと納税はやらないと損」らしいです。ふるさと納税の存在自体は知ってましたが、改めて仕組みを調べてみると・・・まぁ確かに、やらないと損かもしれない。

ラジオでとあるパーソナリティがふるさと納税の話をしていて、「ああ、こんな人でもふるさと納税やってるのか」と思えば、自分が税金関係に疎い(全部源泉徴収任せ)ことを思い知らされました。税理士付けたらもっとお得になるんでしょうか。


細かい部分は個人の年収や家族構成にも依るらしいですが、年収〇〇〇万円なら上限××万円くらい、という目安など、手厚く教えてくれる仕組みがちゃんと揃っているので、あまり深く考えなくてもメリットは得られそうです。


ただ、ふるさと納税の返礼品は食料品にかなり偏っています。全体的に返礼品のジャンルが私個人の欲しいものに合ってない。逆に言えば、地域の美味しい食べ物などが好きな人にとっては、心も満足できて寄付もできる、非常に良い仕組みなんでしょうけどね。

例えば数万単位のお肉はもちろん食べてみたいとは思いますが、普段そんなもの食べてないですし、スーパーで売っている(比較的)高級な牛肉ですら手を出さないのに、いきなりそんな高級なお肉を食べてもお腹を壊してしまうかも。(贅沢アレルギー?)

でも返戻率の高い、つまりふるさと納税的にお得な品は食料品ばっかり。食べ物はマクドナルドで十分足りてる私にとっては、良い返礼品を探すのにすごく苦労しました。オシャレなインテリアは別に要らないし、家具はIKEA派だし。ほしい物・・・スマホとかパソコンとか?

パソコンの返礼品もあるんですが、かなりの金額を寄付しないともらえませんし、もらえるのはVAIO。別にバイオは要らん。そう考えると「自分の欲しいものがちょうど返礼品にある確率」はあまり高くないですよね。


まぁそもそも、自治体の職員に何を期待してるのかって話ですよ。「地元のおすすめ品」と言われると、私だって「美味しいもの」や「市内の工場で作られてる製品」を思いつきます。これが全部の自治体でやるもんだから、返礼品の傾向がカブっちゃうんでしょうね。

私の地元もそんな感じでした。お菓子とか料理とかが美味しいお店はどこの地域にもありますが、地域の本当の魅力はこういうところに出るのかもしれない、とふと思ってしまいました。

逆に言えば、この辺りのミスマッチ需要を上手く吸収できる返礼品を揃える自治体があれば、ふるさと納税をたくさん集めることができると思うんです。その結果アマゾンのギフト券みたいな発想になったんでしょうけど、各自治体には総務省に怒られない範囲で攻めてほしいものです。


とりあえず税金については初心者なので、自分の所得に見合った金額・・・と思われる額を、あまり縁のない自治体に寄付してみました。これはふるさと納税も含めて税金のことを考え直す機会なのかもしれませんね。もういい大人ですし・・・。



2020年12月17日木曜日

続・E13型ノートの話

 E13型ノートが発表されて、世間の反応は・・・やっぱり「高い!」というもの。個人的にも金額が気になりますね。何をどうやっても200万円台からのスタートというのは中々ハードルが高い。


で、新型ノートの資料をもらってきました。プレ・パンフレットだそうなので、じきにちゃんとしたパンフレットが配布されるそうですが、それでも既に結構な数の注文が入っているらしいです。

カバンが小さいために折って入れたため真ん中に折り跡があります。まぁ別に保管してどうこうするわけじゃないんで・・・。

E12・e-powerのシフトレバーはプラ感が強く、操作も軽すぎておもちゃみたいでしたが、E13ではややマシになったでしょうか。形状はマウスみたい。
また、いわゆるプリウスシフトではないようです。並びはこれまでのストレート式ATに近いですが、恐らく最初はNレンジに入っていて、一回手前に引くと前進に切り替わるのかなと。Pレンジはボタンです。

ATのシフトは色んな種類がありますよね。一部高級車ではダイヤルを回してシフトを操作する仕組みもあるとか。やっぱりMTが一番わかり易い!

ネットでも見られる情報ですが、E13はカラーが豊富。(※ただしXに限る)

謎のグレードFはさておき、Sではモノトーン+赤青。少しさみしい。これがXでは更にカラフルな塗装に加えて、流行りのツートンまで選べます。ちょっと露骨すぎませんかね?

車重は1220kg。ハイブリッドの割には軽いですかね。E12・e-powerでも同じくらいの車重だったと思います。
そこにモーター出力は116馬力。モーターなので、同じ馬力のエンジンと比較すると最大トルクがえげつないことになります。0-2900rpmまでで28.6キロ。ノートニスモS(E12改)でも16キロですよ。低速からの加速では完全に負けてます。モータースゴイ。モーターヤッター。


その他二面図もありますね。後部差席の広さはE12よりやや狭くなったとのレビューです。まぁ元々コンパクトカーですし、今が広すぎるだけだと思うんですけどね。



「e-power」は、普通のガソリン車に部品をポン付けしただけだったのに、たったそれだけで装備やデザインやシステムが他車のコンパクトカーに比べてが陳腐化したE12型を一気に販売トップにまで押し上げた、非常にインパクトのあるシステムです。
E13型はそんな車の後継車ですからね。売れるのは当然。ただ、どこまで売れるかは正直良くわからない。

E12の場合、e-powerではない法人向けグレードも結構売れていたと思います。別にハイブリッドでもない、何故か後部座席が異様に広いだけの普通のCVT車ですが、不動産屋などの車として走っているのをよく見かけます。法人向けとしてまとまった数が出てるんでしょう。

これがE13型の場合は、”F”というすってんてんのグレードがあるんですが、これが何故かSよりも少し高いので、法人向けみたいな「中はどんなのでもいいから安くてアシとして使える車」になってないと思うんですよね。
最近良く見かけるタイムズの時間貸しとかそういった用途では?みたいな記事も見かけましたが、そんな車が200万円台〜というのは結構強気。これが売れ行きにどう影響するかが気になるところです。

まぁつまり、現状はe-power専用になったことで、金額的なインパクトが目立っちゃってますね。どうせプロパイロットのようなハイテク技術を付けるならオプションで結構かかりますから、最低価格だけでももっと安く抑えられなかったのか。せめて180万円くらいなら他車とも横並びで悪い印象も無かったと思うんですが・・・。(トヨタ・アクアがそれくらい)

ただ、割高だったのは先代のE12・e-powerも同じ。だからこそE13型ではこういう判断になったのかもしれません。



ちなみに。ネット上では「新型ノートは実質300万円!」というコメント等が散見されますが、実際はそんな甘いもんじゃないです。既に予約済みの契約例だと、LEDライトやプロパイロットなどの安全装備を入れた上で、レザーシートとかディーラーの色んなオプションまでをまるっと込みで「400万円弱」という金額があったらしいですよ。一応コンパクトカーなんですけどね。メルセデスのAクラスに手が届くびっくり価格。

こんな感じらしいので、普通に見積もりを取ったらまず間違いなく300万円は越えるでしょう。ローンの組み方で実負担は違ってくるらしいですけどね。数年おきに買い換える人ならこういう選択肢もある、との話でしたが・・・もしかしなくてもオカネモチ?



まぁつまり、E13型が高いことはどうやっても否定できない。デザインとか先進性は良い感じなだけに、価格をもうちょっと頑張ってくれたら言うことなしなんですけどね。

私なら・・・ファーストカーとして2シーター車に乗ることは決まっているので、セカンドカーとしてe-powerか電気自動車を考えているんですけどね。E13型のびっくり価格を見ちゃうと、E12の中古でも良いかな?とか考えちゃいます。

今後E13型にはオーテック仕様と4WD仕様が追加されることが発表されており、NISMO仕様も1年後くらいに追加されると思われます。E13型のNISMOは恐らくe-powerのみでMTの設定はナシ。車内のデザインを見る限りMTへのコンバージョンは全く考慮していないんですよね。


なので、その手のアツいのはマーチに期待。生産終了も噂されていたのに、各種アシストをポン付けして生き残りましたからね。それに、ノートが大幅に値上がりした関係で、これまで以上に普通車の最下位クラスとしての立場が明確になりました。これはワンチャンあるかもしれない。





2020年12月13日日曜日

EH10 61号機

以前から気になっていた、とある保存機を見に行きました。

EH10。愛称はマンモス。愛称の通り迫力がありました。



イラスト?はすごく角いですね。まさに箱って感じ。


保存機はイタズラ防止のためかフェンスで囲われていましたが、そのせいで写真のピントが合いにくい・・・。


国鉄唯一のH型。関ヶ原越えのため、とにかくパワー重視でH型になったらしいです。65年前の技術では「パワーがないなら数を増やす」という解決方法しか無かったんでしょう。

「モーター6個で足りないなら8個だ!」「8個積んだらデカくて曲がれない?じゃあ2車体連結だ!」
だからH型。超単純でわかりやすい。






機関車の色はだいたい決められているので、基本的に奇抜なものはないんですけどね。何故かEH10だけ「黒に黄色」という超インパクトのある塗装です。
昔の機関車はぶどう色が標準で、その後青+クリーム(直流用)、赤(交流用)などの色が出てきますが、黒+黄色は後にも先にもコイツだけ。EH500で復刻してくれないかなぁ。


車内はよく見えませんでした。公開イベントも定期的にあるそうな。




ところどころにラクガキがあります。〇〇♥××みたいな、どこかのカップルが書いたらしきものもありました。間違いなく今どきのコじゃないでしょうけど。

ラクガキ的行為が論外なのは当然ですが、昔の貨物機関車にそんなもの書いたところで何も叶わないと思うんですけどね。どうせ書くならもっと叶えてくれそうなやつに書けばいいのに。


何がすごいって、デカすぎて全体の写真を撮ろうと思うとものすごく遠くから撮る必要があるんですよ。こんなものが公園の片隅に置いてあります。でかいし、真っ黒だし、なんか古そうだし、事情を知らないと意味分かんないですよね、これ。







EH10は1982年に全廃。保存機はこの61号機のみ。何故大阪の淡路にあるのかはよくわかりません。


ポケモンカードが落ちてました。


他の保存機も、またぷらっと見に行きたいですね。


2020年12月12日土曜日

改めて振り返るあの瞬間(2020 SUPER GT 最終戦)

 あれから公式の配信動画などを何度も見返すんですが、何度見てもすごいなと。一年追いかけてた結末があれだった、というのもあるんですかね。あの一戦に関しては、これまでのどのレースよりも、各選手の感動とか悔しさとかが、画面を通じてすごく伝わってくるような気がします。


レース後に公開された動画の中に、優勝した100号車と37号車のオンボード映像と、フィニッシュ直前(つまりあの瞬間)の直前の実況&場内実況の動画がありました。今回は大盤振る舞いのようです。


まずオンボード映像。スタートから見るのは大変なので、ファイナルラップのところから。



37号車の平川選手は、車を止めた瞬間に腕の力が抜けてしまっているのが印象的。100号車の山本選手は、37号車をオーバーテイクした瞬間から興奮が抑えられない様子ですね。

100号車の映像では、フィニッシュ後にガス欠→牽引→帰還のところまで収録されています。FROの人との会話や無線に向かって話す山本選手の声、牽引されて戻ってきて泣いてる牧野選手を見て笑ってる山本選手などまで拾ってます。

普段中継には絶対に載らない場面なので、それだけでも貴重ですよね。牽引されてる時なんて、普通は故障とか接触で走行不能になって大変残念なシーンになるので、まず放送されないでしょう。


これで両者の無線音声まで聞けたら、とか考えちゃうんですが、37号車の方はちょっと残酷かもしれない。


次に実況の音声2パターン。これもファイナルラップから。


普段はJSportsで見てるので、場内実況を聞く機会はないんですが・・・両方声が掠れてますね。まぁあまりの事態で当然だと思いますが。


当分この動画はリピートして見ると思います。本当にいいレースでした。


困ったことに、スーパーフォーミュラのチャンピオン争いも山本選手と平川選手の一騎打ち状態になっちゃって、先日の鈴鹿2連戦の結果、まさかの両車同ポイント。ドラマでもこんなベタな脚本書かないと思うんですけどね。現実とは奇妙なものです。




2020年12月2日水曜日

E13型ノートの話

ついに、というかようやく出てきたE13型ノート。新型が正式に発表されて、ある意味予想通りなところもあれば、噂とは異なる部分もありました。


私が新型ノートで注目していた部分は以下のとおり。

  1. デザイン
  2. 広さ
  3. 価格
  4. 「NISMO S」の設定ができそうか

まずデザイン。実はこれに関しては少し前に知ってました。まぁツテってやつです。ちゃんとカー雑誌にチクったりせず、匂わせツイートもせず、心の中にとどめてましたからね。えらいでしょ。

※画像は日産HPより


新型ノートを最初にデザインを見た感想はもちろん、「アリアですやん」。どう見てもちっちぇーアリア。フロントはもちろん、リアなんかそのまんま。日産は全体的にアリアのデザインの方向性で行くんでしょうか。

アリアは発売前のかなり早い段階からデザインが発表されていましたが、今から考えると新型ノートのデザインも発表されてたってことみたいですね。似てるというかそのまんま。

完全な電動SUVとして華々しく発表されたアリアですが、実際に発売されるのは後から発表された新型ノートのほうという。発表順どおりに発売される時代は終わったんですかね。


ちゃんとアリアも発売されるはずなんですが、アリアはずっとこのままコンセプトカーのようなそうでもないような、中途半端な状態で存在し続けるような感じがしなくもない。アリアもなかなかインパクトのある車だと思うんですけどねぇ。後から新型Zとか色々出てきちゃったから、その凄さが霞んでるだけでしょうか。


そういえば、やっぱり各雑誌の「予想図」なんかアテにならないものですね。直前くらいにアリア風のデザインが出てきた程度。まぁそんなものですよね。



次に広さ。E12型はC11ティーダの後継でもある関係で、E11型よりも広さ重視でした。コンパクトカー=多少狭くてもいいよね、みたいな作りの車が多い中で、E12型の広さは群を抜いてました。後部座席に人を乗せた時に悪く言われたことが全くありません。5速MT+ハイオク+ダウンサス+大口径マフラー、のE12改ノートニスモでも、後部座席の広さはそのままでしたからね。逆に他のコンパクトカーの狭さ(アクアとか)に驚くくらい。


で、新型ノートはどうかと言うと、ちょっと狭くなっているようです。ホイールベースが20mmほど短くなりました。

そもそもE12型はホイールベースが広すぎて、E12改では「スピンしたくてもできない」ほどのドアンダーでした。(そのため単純なコーナリングではマーチニスモSの方が優れてるんだとか)

まぁ元が広すぎただけでもあるんで、それでも他のコンパクトカーよりは余裕があるそうですけどね。広さを重視しすぎると車重やハンドリングにも影響するんで、この辺りが妥協点なのかもしれません。(後部座席がスカイラインより広いE12がおかしいんです。)


内装の質感は良さそうですね。E12型は、他の同クラスのコンパクトカーと比較して、内装が弱い印象でした。2000年初頭くらいのデザインをずっと使ってましたからね。もっとオシャンティーにしてほしかった。

E13型ではメーター類がフルデジタル化し、ナビもタブレットのような操作感になっていました。USBの穴まで付いてます。



さて価格について。E12型は昔から広いグレード展開で、それがe-powerが追加されてからさらに悪化しました。NISMOだけでも4グレードあって、最終的にはブラックリミテッドなる特別仕様が増えていました。通常仕様にもガソリン仕様とe-powerでそれぞれ展開があって、青がキレイなオーテック仕様や、挙げ句SUVモドキのグレードまで追加される始末。正直ワケがわかりませんでした。


新型ではそのあたりがスッキリしています。まず「e-powerのみ」なのでガソリン仕様は選びようがありません。このへんも事前の予想通りです。E12型でもe-powerしか売ってないような状況だったらしく、e-powerとの価格差があるにも関わらずガソリン仕様(フェンダーが青くない)はほとんど見かけませんでした。なのでe-powerオンリーは予想できました。

が、それはつまり価格が高くなるということ。乗り出し価格は税金やナビなどのオプションで何だかんだ高くなりがちなのに、カタログ価格で最低200万円〜の設定。なかなか強気です。


今のところグレードは3段階。将来的にはオーテックと4WDが追加されるそうです。NISMOは発表なし。

ただ、標準グレード?と思われる「S」と、上位グレードの「X」で価格差は15万円程度。どうせ200万円出すならXでも良いと思うんです。色もXの方が豊富。Xはツートンも含めて12色の展開です。Sは7色。赤と青以外はモノトーンしか選べません。Sでも2,029,500円なので、それなら15万円出してXにしたくなります。

この他に謎のグレード「F」があります。カタログを見る限りだと、Sよりも色々と省かれていて燃費もSより上の、この手の車にありがちな「カタログ掲載用見せるためだけのグレード」にも見えますが、どういうわけか値段がSよりも高い。(2,054,800円)

法人用とかそういうのですかね。どうせ今度ディーラーで新型ノートの見積もりをもらうことになると思うんで、「F」の正体についてもその時に聞いておきましょうかね。


金額面で気になるのは、「実質付けないと話にならないオプション」が多そうなこと。元々E12型の時からそういう傾向はあったんですよね。私のノートニスモSでは、アラウンドビューモニターや自動ブレーキなどの便利装備が「選べない」、かつLEDヘッドライトなどが標準装備だったため、そもそもオプションとして選べるものが無かったんです。そのくせエンジン載せ替え+5速MTなどの改造済みだったんで、結構お得だったんですよ。

これが、例えば「e-power NISMO S」とかだと、そのままでもNISMO Sより高いのに、アラウンドビューモニターなどの安全装備オプションを付けると、ノートのくせに300万円オーバーの超強気設定でした。それでも売れてたのが不思議ですけどね。

この傾向はE13型でも変わらず。200万円〜の価格設定とは言いますが、本当に200万円ちょっとでE13ノートを買ったとしても、e-powerこそ付いていますが、それ以外が中途半端な仕様になることは間違いないです。ナビやアラウンドビューモニターは当然として、LEDヘッドライトもオプションなので、うっかりケチるとハロゲンランプです。

しかも、上級グレードでもてっちんホイール+カバー。アルミホイールはオプション。上級グレードだとアルミホイールやLEDヘッドライトくらいは標準でも良いと思うんですけどね。ちょっと強気すぎるかなぁと。見積もりを取るまでもなく、300万円台は覚悟したほうが良さそうです。

恐らくオーテックではある程度のオプションがセットになっていると思われますが、さてオーテック仕様はいくらになるのやら。私はブログのタイトル通りブルーが好きで、特に群青が好きです。英語で言うとウルトラマリンブルー。オーテックブルーはまさに好みの色なんですよね。

ただこの色はオーテック専用。ずっこい商売ですよ。ギターの色をこれにして欲望を誤魔化しましょうかね・・・。



さて最後。「E13型ノートに”NISMO S”」の設定はあるのかどうか。

今のところオーテック仕様は12月発売と予告済みですが、NISMO仕様の設定については特に発表されていません。ですが、まず間違いなく設定されるでしょう。現時点でこれだけ人気なんだから、設定しないわけがない。

それを裏付けるかのように、発表されたE13型にはスポーツ走行方面のアピールが一切ありません。普通に考えたら、その辺のアピールはNISMOの発表まで取ってあるんでしょう。


ただそこに、E12改のようなMT仕様の「S」も追加されるか?というと、ちょっと怪しいと思います。

まずベース車両が「e-power専用」になったこと。E12型の場合は後からe-powerをポン付けした仕様が出てきただけで、元はCVT仕様のみの平凡なコンパクトカーだったので、昔流行ったAT→MTのコンバージョンの如く、トランスミッションをそっくり取り替える荒業もできたんでしょう。

地味なポイントとして、E12型では軽量化のために一段階下のプラットフォームを採用していた関係で、サイドブレーキが当時から流行り始めた「フット式」ではなく、普通のサイドブレーキだったんですよね。もしE12型もフット式のサイドブレーキだったら、E12改のアイデアも出なかったかもしれません。

(まぁリアのドラムブレーキでも強引にディスク式にコンバージョンしちゃうくらいなので、全くできない改造ではないと思いますが・・・。)


こんな感じで、E12改でもベースからなかなかの大改造をしていますが、それなりに条件が整っていたからこそできた改造でもあります。これがE13型でもできるのかどうか。特にMTを入れられるのか?

これがNISMO仕様になるとして、これまで通りの「e-power NISMO」ならモーター出力を上げるとか、サスペンションを固め+ローダウンに替えるとか、これだけでもNISMO仕様としては十分。


ですが、MTの導入は難しいと思います。車内の構造がちょっと変わってるんですよね。

センターコンソールがかなりハイテクです。シフトレバー、というよりモードチェンジのスイッチですが、これがE12型のプリウス方式ではなくなり、マウスのようなレバーを手前に引けばD・Bレンジ、奥に押せばリバース、パーキングはレバー上のボタン、となりました。プリウス方式のシフトレバーが踏み間違い事故の原因だと頑なに主張する一部の勢力もありましたが、それはさておきややこしいシフト方式だったので、新型のこれは良いと思います。

で、問題はその下。センターコンソールの下に空間があります。
ここにはHDMIの差込口もあるのでタブレッドなどをここに置いて、車内で動画を見ることができる、などの使い方を想定しているんでしょうか。
・・・ということで、MTのシフトレバーを入れる場所がないんです。センターコンソールの上部から下までMTのスティックが貫通する、そんなわけないですもんね。トラックみたいな操作感になっちゃいますし。

そして、エンジン載せ替えは必須だと思いますが、同時にe-powerの部品も外すわけです。駆動用モーターも外して、エンジンとともにクラッチなどの駆動系部品を装着する・・・本当に大改造です。セドリック?をEVにコンバージョンしたYoutube動画がありましたが、それの逆ですよね。シリーズ・ハイブリッドのEV部分を外してエンジン載せ替えてホットハッチにしましょう、とか。何考えてんの?と言われかねない。

結局、E12改がそれっぽくまとまっているのは、元々のあるべき場所に改造後の各パーツがハマってるからなんですよね。CVTのシフトレバーがそのままMTのシフトレバーになっていて、足元にはクラッチペダルを追加、ブレーキをドラムからディスクに変更、エンジンはジュークからパクってきて排気量アップ。センターコンソールをぶち抜いたりはせず、各パーツを交換しただけ、とも言えるんです。

K13型マーチニスモが販売継続中なんですが、もしかしてMTのNISMOロードカーはこちらが担うことになるんでしょうか。マーチとノートで少々立場がかぶっていましたが、e-powerとMTガチ仕様だと完全に需要は分かれますし、どんな形であれ「ホットハッチ」には一定の需要はありますから、マーチのほうも是非とも継続してほしいものです。

・・・海外の「マイクラ」そのままでも良いと思うんですが、あれはノートと大きさが丸かぶりなんで、差別化が難しいんですよね。ヤリスみたいに完全にスポーツ風に振り切れてしまうとか。車名もいっそパルサーにしちゃうとか・・・なんつって。


現状では、E13型をMT仕様にすることは現実的じゃないですね。しかし「e-power」は非常に運転しやすくて楽しい車なので、MTのガチ仕様じゃなく、例えば家族用とかであれば全然欲しいです。(自分用はもちろんZですが!)



E13型に関して何よりも肝心なのは、「本当に買うとしたらおいくら万円なのかなー」というところ。金額さえ妥協できるなら、先進的な良い車だと思います。ぜひとも試乗してみたい。買うかどうかは家族次第。

e-power搭載車として一段進化し、価格帯としても2段階くらいの大成長をしてしまった新型ノート。コロナがどうとかで経済はヒエッヒエですが、乗り出し200万円後半でも大人気でバンバン売れちゃうくらい景気が回復してほしいものです。



そして発売したばかりのキックスが微妙な立場に。キックスはモニターも付いたアナログメーター装備で、車内装備の先進感はE13ノートよりも少し劣っています。同じe-power専売車で、違いはSUVであるところ。デザインの好みだけで売り分けるのは難しいと思うんですが、どうなんでしょう。