2021年3月16日火曜日

サイドブレーキと思われるもの(自作)

ラリーストとしてはハンコンにサイドブレーキは是非欲しいところ。しかし、私が知っている限りではPS4で使えるサイドブレーキはThrustmaster製のものだけ。これがなんと4万円ほどの超高級品です。たかだかボタン一個の役割の部品に4万円弱かかるという意味不明ぶり。

現在は欠品中です。コロナの影響でしょうか。

サイドブレーキの金額でG29+シフターが買えるほどで、Thrustmaster製のハンコンがやや高額なこともあって、ハンコン+シフター+サイドブレーキを全部揃えると普通に10万円を超えてきます。中古とか輸入品なら多少安いですが、ハンコンは保証が効く正規品にしたほうがいいですよ。すぐ壊れるんで。


そこで考えた。要するに棒状のものを引っ張ればサイドブレーキが掛かるようにすればいい。それだけでしょ?

とか簡単に考えてしまいますが、さて本当にできるものなのか。単純な性格なもので、ロクに設計図も書かず(というか書けない)色々と買ってきて作っていました。


で、結論から言うと、できたのがこれ。

・・・なんだこれ。

超チープな見た目通り、実際チープです。部品だけなら1600円+税ってところでしょうか。脚?なんかIKEAのスペーサーとして入っていたダンボールだし、木の板は激安(500円)のヒノキだし。


しかし意外(?)なことに、ちゃんと機能します。仮組みして試してみた際、自分の想定以上にそれっぽいものができていることが判明して、内心焦ったくらいです。どうせ失敗するだろうと思っていたので。

全体的に、とにかく安く仕上げることを目標にして部品を買いました。安さ重視のため、「本当はこっちの方が良いのかな?」みたいな部品についても、特売でやたら安かった部品をあえて選んだりもしています。


また、部品代に加えて加工用の工具を一部購入しており、実は全体としては工具代の方が高いです。ノコギリやコントローラー加工用の細いドリル、600円くらいのモンキーレンチも買いましたね。


仕組みは見ればわかると思いますが、「ワイヤーでPS4コントローラーのL2ボタンを引っ張ってるだけ」です。棒を引っ張るとワイヤーがL2を引く。あとはゲーム内の設定でL2をサイドブレーキに割り当てればOK。

ちなみに、サイドブレーキの左側にシフターを置きたいためにスペースを開けています。右ハンドル仕様のつもりなんですが、触る頻度を考えたらシフターとサイドブレーキは逆だったかもしれません。まぁいいや。


サイドブレーキとして重要な「棒状の何か」は、この世で一番安価な棒状部品、塩ビ管。要するに水道管。

サイドブレーキとして使ったのは40cmですが、ホームセンターで売っている水道管は無駄に長く、切った後でもまだ1mくらい余ってます。余りを今後使うことは多分ないです。

価格は100円ほど。安くて加工もしやすく大変便利です。

ただ、この塩ビ管を切断するノコギリを持っていなかったので、そのノコギリ代で500円掛かってます。しかも塩ビ管を切るのは1回だけ。あまりにも痛い出費でした。


塩ビ管にドリルで穴を開けてL字金具にボルト留めしただけで、十分サイドブレーキっぽく動きます。これをボルトで木の板に固定。ボルト万歳。

塩ビ管を引いた後に自動で戻るよう、引きバネも入れました。バネは結構高額で、塩ビ管の2倍の価格(200円)です。

後から考えると引きバネの長さはもうちょっと短くても良かったかも。余裕を持たせすぎました。

で、ワイヤー(1mで180円)は塩ビ管に打ち込んだアイボルトから手前に伸ばし、プーリー(120円)を通して方向を変え、L2ボタンへ繋がっています。L2ボタンは2mmの細いドリルで穴を開けてワイヤーを通すだけの簡単構造。

プーリーは滑らかな動作とワイヤーの摩耗を考えてのことですが、その狙いが正しいのかはわかりません。あと、無理やりプーリーをボルト留めしているのは見なかったことにしてください。

結局ワイヤーのテンションが想定よりも緩くなってしまい、ボルトを介してワイヤーを張ることになってます。まぁその内改良します・・・。

PS4のコントローラーは、長期間の消耗によりスティックが誤作動するようになって廃棄予定だったものを再利用しています。L2ボタンに穴を開けてワイヤーを通しているので外れません。コントローラーとしての通常使用はできなくなってしまいました。サイドブレーキ専用です。

もし普段使いのコントローラーと併用するなら、このあたりに少し工夫が必要かもしれません。キーワイヤーなら良いかも。

コントローラーの調達は、例えばL2・R2だけは無事なジャンク品とかどうでしょう。純正コントローラーはジャンクでも高いんですがね。

コントローラーが動かないようにどうするか散々考えた挙げ句、結局ロングボルトで四方を固めてます。(※同じボルトを4本買ったつもりが1本短い)

また、余ったナットを使うことで、コントローラーの後側が少し浮くようにしています。そのままだとL2ボタンが下と接触して効きが悪くなることへの対策です。


ここまで作って実際にDirtRally2.0で試してみたんですが、動作自体は悪くないものの、そのままだとサイドブレーキを動かす度に木の板ごと浮きます。「チープ=軽い」なので・・・。

固定対策として、ハンコンのシートと直結して動かないようにするための金具を追加購入しています。L字金具やボルトなど、計500円くらい。

さらにサイドブレーキの高さをシートと合わせるために、何となく取っておいたIKEAのダンボールを切って脚にしてテープで固定し板を支えています。


これで一応完成!!・・・ということにしました。あとは耐久性がどうなのか。

自作してみて思ったのは、サイドブレーキそのものの構造よりも、台座の配置や固定の方が厄介だと感じました。ネットで買えるハンコン用シートを色々と見る限り、シフターを設置するための部品はあるんですが、サイドブレーキまで置けるようになっているものが見つかりません。

なので、Thrustmasterの4万円サイドブレーキを買ったところで、今使っているコクピットと上手く組み合わせられたか、正直微妙なところです。ハンコンにサイドブレーキまで置く変人の需要に応える会社はないんですかねぇ。


本格的にコックピット的なものを組もうと思うと、シートも含めて既成品の組み合わせだけではどうしようもなくて、部品の加工や作成も含めたDIYが発生しそうです。もし全体的にガッチリとした骨組みが作れたら、例えばホームセンターの木材やパイプを使って上手く作れたらカッコいいだろうなーと思いました。


参考までに、ガチのコクピットをYoutubeで見つけました。


こちらのお姉さん、どうもプロっぽいんですが、サイドブレーキは金属パイプのようです。形状だけなら塩ビ管と同じ。狙いどころは間違ってなかった。

これと同じ環境を自宅に作るにはトータルでいくら掛かるんでしょうか。少なくとも100万では済まなそうです。仕事でラリーやってる人と比べるのも変ですけど。


まぁ一番大事なのは雰囲気ですからね。水道管ではどうやってもファナテックっぽくはならないんで、雰囲気をそれっぽく仕上げられただけでも十分です。


・追記

案の定、ワイヤーが緩んできたので対応する予定です。ワイヤーのテンションは後から調整できるようにしたほうが良さそうですね。

他の部品は特に問題なさそうなので、適当に作った割には意外とよくできていたらしい。何故?