MT車に乗る上で重要なのがシフトノブ。運転する際に絶対に触れる部品です。ATみたいにはいきません。片手を離して窓から出してツインビーみたいな感じで運転することはできません。面倒でもそれがいい。
近年ではMT車=スポーツ系と言っても過言ではないくらいMT車が激減していますね。売り上げ的にも1%くらいだとか。86やスイスポ、ロードスターやノートニスモなど、その中でもMTが選べる車種の人気が出ることもうなずけます。WRX STIなんかMT”しかない”ですからね。STIはAT限定なんぞお呼びじゃないんです。乗りたきゃ限定を解除してこいと。(ノートニスモSもMTのみです。「ノートニスモ」はCVTのみ。これ重要。)
ですが、メーカー純正のシフトノブは意外と普通だったりします。何故でしょうね。好みがあるから? 世の中には色んなシフトノブがあって、操作性やデザインなど色んな好みがあるんで、純正品だとどうしても無難なものになってしまうんでしょうか。
シフトノブの形状は、私の知ってる限りだと4種類ほど。ガングリップ・棒状・球状・変形。変形は・・・まぁ要するに変な形のやつです。ドクロだったり、そういうの。完全にデザイン重視のやつです。水中花はああ見えて棒状になるんですかね。別に形状がアレなわけではないですから。トラックなら棒状の方がいいかもしれませんね。
ガングリップは棒状と球状の中間みたいなやつ。どう言えばいいんでしょうね。自転車のサドルというか何と言うか。でも純正のシフトノブはガングリップのことが多いです。無難だから?
実はノートニスモSの純正シフトノブもガングリップ型です。しかし何と言うか・・・以前も書いたような気がしますが、すごく普通なんですよ。昔のサニーのMT(別にスポーツ向けでもないやつ)のシフトノブと言われてもおかしくないような、少なくともNISMOを名乗るロードカーには似合わないと思った、そんなシフトノブでした。
なので即交換。シフトノブの交換にはクイックシフトキットの導入が必要でして、加えて元々のシフトフィーリングがちょっと違うような気がしていたので、丁度いいや!と思い導入しました。もろもろで8万円くらい。なかなかの出費です。
松田選手曰く「クイックシフトよりもデフ」だそうですが、サーキットに行くわけでもない人ならクイックシフトが良い選択だと思いますし、元々ノートにMTモデルはありませんから、最初からクイックシフトを入れてくれても良かったのに、と感じます。
トヨタ・86の場合は丸に近い形です。でも超いい感じかというとそうでもないような。純正品はそうなりがちなんですよね。Zの純正品もそうでした。可もなく不可もなく、みたいな。
TRDの86用シフトノブが良かったですね。本皮で、シフトパターンが付いていて。TRDのロゴとパターンさえなければノートニスモ用に欲しいくらいです。(TRDロゴはともかく、シフトパターンが無いと車検に通りません。5速の車に6速のパターンが付いているとマズイんじゃないかと思います。)
こちら、86GRのシフトノブ。大阪モーターショーで運転席に乗った時に撮りました。スマホだと写真撮るの難しいですね・・・。
まぁ、こんな形です。GRだと純正品でもそれっぽいのがついてきます。完全な球状ではありませんが、動かしてみた感じはとても使いやすそうでした。何故ノートニスモSのシフトノブは・・・。
さて、クイックシフトを導入した際の話ですが、クイックシフトキットにはシフトノブは付いていません。なのでそこで何かしらのシフトノブも買う必要があります。オートバックスでもアマゾンでも色々売っているやつから選ぶもよし、せっかくだからニスモのシフトノブを選ぶもよし。
私は、そもそもMT車に乗るのが初めてだったので何を選べばいいのかわからず、とりあえずニスモのカタログから選びました。最終的な候補は2種類。テルテル坊主みたいなジュラコン製の丸っこいやつと、チタン製のシフトノブ。このチタン製はGT500で使用されているシフトノブと同じ形状!というのが売りでして、ウレタン製とチタン製が選べるものの、比較的安い(5000円だったかな)のウレタン製は即完売、12000円(当時)のチタン製だけが選べる状態でした。
個人的にはジュラコン製のテルテル坊主(5000円)も良いかと思ったんですが、本当にテルテル坊主なんですよ。それがちょっと・・・ということでチタン製のシフトノブに。
こちら。買った当初はまぁ悪くないと思っていたんです。ニスモ製だけあってグラつきもなし。ただ・・・12000円も出したんで後悔したくない感情が邪魔をするんですが、ちょっと気になるところもあるんですよ。約2年経っての話なんですがね。
まず、冷たい。金属製シフトノブの宿命ですね。ウチのガレージは屋根付きなので、夏場に超高温になることは無く、夏にシフトノブが熱くなる現象は未経験です。アルミ製だともっと大変なんでしょうか。チタンだからマシとか?
しかし、冬はやっぱりキツイです。車内の暖房でヌルくなるまで、シフトチェンジの度にひんやりします。これがひとつ。
2つめ。形状について。棒状ではないですが、球状でもありません。大きさ的に上から握るのではなく、どうしても横から握るポジションになります。なので、どちらかというと棒状に近いのかもしれません。
それも当然。これがGT500のGT-Rで使われていたものと同形状だから。よく考えてみてください。
GT500にシフトレバーが付いていたのは少し前のこと。DTMとモノコックを統一した現在では全車パドルシフトなので、シフトレバー時代はその前になります。シフト方式は「シーケンシャル」。そういえばそうだった・・・。
シーケンシャルシフトだとすればちょうどいい形状なんですよ。シーケンシャルなら横から握りますしね。ですがノートニスモSは普通のMT。形状的にMTの操作に向いているかというと微妙なのかなーと。
もちろん、個人差のある話です。棒状のシフトノブが好きな人もいるでしょう。なので「私に合わなかった?」というだけのことです。テルテル坊主にしとけば・・・でもテルテル坊主はちょっと。
大阪モーターショーで色んな車のシフトノブを触ってみて、自分には球状が合ってるのかな?となんとなく感じました。なので交換用に球状シフトノブを色々と物色していました。本当は装着してみて選びたいんですけどね。色々試すほどの資金的余裕もないんで辛いところです。
まぁとりあえずということで、RAZOの球状で本皮で赤ステッチのシフトノブにしました。税込で4500円ほど。アマゾンならもう少し安かったものの、待つのが面倒なのと年末で宅配便が忙しいので配慮したのと、オートバックスへのお礼と。(本命はレカロシートの試し座り)
こうなりました。ステッチが内装の色と同じにしないと変なので、アマゾンで2500円だった青ステッチは泣く泣く断念しました。赤は何故か高い・・・。
このシフトノブ、割と安いだけあって、ちょっと装着方法が不安でした。ねじ山がないんですよね。中のプラスチックにねじ込んでネジ山を作る!という強引な方法。これだとどこまで回すのが正しいのかよく分かりません。あまり回すと取れなくなったり、最悪壊す可能性もあったので、適当なところで止めておきました。こういうところが純正品との違いですかね。
このシフトノブ、230gあります。どうやらシフトノブは重いほうがいいそうな。重さ的には中くらいのものなんですが、元のチタン製ニスモシフトノブもまぁまぁ重かったので、大きな違いは感じませんでした。
で、肝心な球状シフトノブの感触ですが、とても良かったです。やっぱり私には球状のシフトノブが合ってるんですかね。4速→2速などの操作で引っかかることもなく、大きさ的にも不自由はありませんでした。
一応、今回のこれは4500円ほどですが、シフトノブとしては安めだと思います。アマゾンには1500円位の革で球状のものもあるようですが、壊れると厄介なので買いませんでした。しかし4500円でも安い方でして、ちゃんとしたシフトノブなら1万円は最低限なのかもしれません。
もし今後、他に球状で革の良さそうなシフトノブがあれば・・・また試したくなるかも。次は1万円くらいを予算にして探しましょうかね。ニスモが出してくれないかな・・・。
そして外したニスモ製チタンシフトノブですが、こちらはどうしましょうね。サーキットで走る用にするとか? あるいはメルカリか。まぁどうにでもなるでしょう。結構高かったのでそれだけが悔やまれますが・・・。