2021年8月23日月曜日

1、2、3

 

死んだと思っていたのに何故だ・・・。


実質第4戦の第3戦鈴鹿で、GT500クラスはGT-Rが表彰台独占。前レースまでかなり悲しい状態だったのに急にどうした。もしかして全部取り替えたか?(規定違反)

例えば、シーズン中にスペック2エンジンが投入されて息を吹き返す、ということはたまにありますが、23号車のエンジンはレース中の出火でやむなく交換しただけ。なのでその線はナシ。


日産が元から鈴鹿狙いだった、というインタビューもありました。もちろん車両によって得意・不得意はあるはず。でもだからって、他のサーキットとここまで極端に結果が変わるものか。昨年はセーフティーカーのドサクサで1位でした。今回は正真正銘の1位。すごい。

しかも、よく考えてみると、これで23号車は鈴鹿3連勝。鈴鹿で勝てるなら他でも善戦できそうですが、難しいんですかね。


ついで?に3号車と24号車も表彰台。3号車は23号車と同じタイヤなので調子がいいのは当然。24号車は・・・19号車も調子よかったですし、ヨコハマが頑張ってるんでしょうか。ダンロップもフロントロー独占で速かった。ブリヂストンは全体的に何か外したんですかね。

トヨタは日産の逆で、全車がQ1落ち。サクセスウエイトの影響にしてはちょっと極端です。


次は菅生。比較的狭いコース。富士が苦手なら菅生は勝とう。



ところで、同日にル・マン24hも開催でした。久々にル・マンをじっくり見ましたね。レース自体は「何事もなければトヨタ」で、実際トヨタが勝ったんですが、中々危なっかしいシーンが多かったです。勝てるレースで自爆リタイヤは最悪。

小林可夢偉選手の乗る7号車が総合優勝。中嶋選手の8号車は燃料系トラブル?で失速したものの完走。ワンツー。まぁ順当ですかね。

そして毎年思う。ノーパワー事件の年に勝っていれば・・・。


ル・マンには次年度からプジョーが参戦。羽なしハイパーカーでガチレースになる・・・かもしれない。


グリッケンハウスのSCG007も、速さ的にはそこそこ。ワークスでもないのに参戦初年度でここまで走れたら上出来だと思います。これまでもP4/5などでレースの実績はあるチームなので、経験は豊富です。


↑P4/5


グリッケンハウスのSCG007は市販も予定しているとか。実際にSGC003でレースカー兼ロードカー仕様の車を作ってしまったことがあるので、可能性としては十分ありえます。

トヨタのGR010は市販されない?という噂もありますが、もしSCG007が本当に市販されたらすごい。要するに「採算度外視ならなんでもできる」だけかもしれませんけどね。


久々にレース漬けの週末でした。楽しかった。




2021年8月18日水曜日

Z(2023)

 


新型Zが正式発表。既出の情報以外に、いろいろ新情報がありました。出典はこちら。語学力の限界に挑戦してみました。


・「2023」のアメリカ仕様

これ、2023モデルらしいです。アメリカでの発売が2022年の春、日本仕様の発表は冬とのこと。まぁほぼこの仕様で出るでしょう。

しかし、最近の車の「2023年仕様」みたいな言い方はよくわかりませんね。2022年の春に出るなら2022モデルではないのか?と思うんですが、そうではないらしい。3月に発売される「4月号」の雑誌みたいなものですかね。


・車名は「Z」

日本では「フェアレディZ」ですが、これまでアメリカでは排気量+Zの名称でした。例えばZ34型は「370Z」。3700ccだから。

今回の新型Zは、「Nissan Z」。非常にシンプルになりました。まぁ排気量を元にした名前だと限界がありますからね。「180SX」も1.8Lエンジンのアメリカ仕様シルビアの名称でしたが、日本では2.0Lでもそのまま180SXの名称で売られていて、ややこしいことになっていました。「ワンエイティ」の語呂の良さは好きですけどね。


発表会でオッチャンが言っている通り、「Z」の一文字で車名を表すことができるのは、結構すごいことですね。これもZが長年積み上げてきた歴史があるから。「i」とか「E」は全業界で取り合いになってます。そこにある資産は活かすべき。


日本では「フェアレディZ」になるでしょうか。今回発表された仕様では、リアに「Z」一文字のロゴが付いています。シンプルでとても良い。



・400馬力

3.0L・ツインターボなのは既出の通り。しかし馬力は400馬力だそうです。思っていたよりも多かった。

スカイライン400R搭載の400馬力仕様エンジンが使用される噂はありましたが、Z34でいうところの「ST」のような上位モデルにだけ搭載されると思っていました。

日本でもベースグレードから400馬力になるでしょうか。


・「スポーツ」「パフォーマンス」の2グレード+「プロトスペック(240台限定)」

グレードはシンプルに2種類。ベースグレードの「Sport」と、アップグレードされた「Performance」だけ。Proto Specは生産台数の通り240Zにインスパイアされたデザイン。黄色いキャリパーや、内装にも黄色が入るらしい。エンジンやパフォーマンスはプロトスペックでも同じ。

「Sport」では18インチのタイヤに黒スエードと布張りのシート、「Performance」にはスポーツマフラー、スポーツサス、クラッチタイプのデフ、RAYSの19インチタイヤ、大径ブレーキ、シートヒーター、レザーシート、「Homelink garage controller」が付いています。付けまくってますね。

「Homelink garage controller」ってのがよくわかりませんが、多分そういう名称の商品なんでしょう。車内から直接ガレージの扉を開閉できるようなシステムが車に内蔵されている感じだと思われます。


これが日本でどうなるか。Z34では「ベースグレード(名無し)」「S(ブレーキなどスポーツ走行向け仕様)」「T(革シートなど質感重視)」「ST(全部入り)」の4グレードでした。アメリカ仕様の2つは、「ベースグレード」と「ST」に近いと思います。

個人的には革シートのような装備は特に求めていないので、アメリカ仕様の「Sport」でも十分かも。たくさんグレード分けされるよりもシンプルな方が良いです。内装くらいなら後からどうにでもなりますが、「そもそもエンジンが違う」という場合だと載せ替えたりできませんから。お金がないからってGTOのNA仕様を買うようなことは避けたい・・・。


・「6MT」か「9AT」

どのグレードでも6速マニュアルと9速オートマチックが選べるとのこと。MT仕様は既出の通り。Z34から引き続きシンクロレブコントロール搭載のMTです。

ATは今流行りの多段AT。GT-Rデザインのパドルシフト付きだそうです。サーキット走行では圧倒的にATの方が楽なので、実はちょっと迷ってます。まぁMTにするでしょうけどね。


・0-60mphは3.5秒

時速60マイルまで3.5秒。いわゆる0-100km/hです。結構速い。Zに加速が速い印象はないんですが、400馬力もあるなら当然ですかね。


・色は色々

ツートンの場合、ルーフは黒でボディカラーは6色。

  1. Brilliant Silver(シルバー)
  2. Boulder Gray(グレー)
  3. Seiran Blue(青)
  4. Ikazuchi Yellow(黄色)
  5. Passion Red(赤)
  6. White Pearl(白)

モノトーンの場合は3色から。

  1. Black Diamond Metallic(黒)
  2. Gun Metallic(グレー)
  3. Rosewood Metallic(濃い赤)
単色はバリエーションが少ないですね。基本的にはツートンを選ぶことになりそうです。

Zプロトはイエロー推しで、正式発表ではブルー推し。何色にしようかな・・・。


・$40,000

4万ドル・・・。


インフレを考えると、これまでのZと価格は変わっていないそうです。2003年の350Zは27,000ドル。

よく言われていますが、「長期間お給料がお値段そのまま!」なのは日本だけの話で、基本的に物価が上がれば給与も上がるもの。失われたX年間が延々と続いている日本では、物価だけ上がって給与が変わらないために、相対的に車が値上がりしたように感じるだけです。(まぁそれにしてもe-powerの価格設定は強気だと思いますけどね。)


日本ではいくらになるでしょうか。現時点で4万ドル=440万円。ここに「おま値」が追加されて・・・ああ、悲しくなってきた。


・ドライバーアシストなど

デジタルモニターにタコメーターやスピードメーターが表示されるのは既出の通り。GT500ドライバーの松田次生選手が開発に関わっているそうですね。

そのほか、クルコン、レーンはみ出し警告、後退時衝突警告、前面衝突警告、歩行者検知機能付きの緊急ブレーキを装備。ただ、アラウンドビューモニター的な機能は付いておらず、オートハイビーム、後方の自動ブレーキも付いていないとか。


・スープラと競合?

400馬力の2シーターということで、同じ日本車ならスープラが競合ではないか、とのこと。スープラの2.0L仕様が43,000ドルで、価格と性能なら圧倒的にZの方がお得ということになりますが、さてそんなうまい話がありますかね。

最上級のRZ(3.0L・直6)は日本なら731万円から。仮にNISMO的な仕様が追加されるならコレくらいの値段でもいいですけどね。何らかの奇跡が起こってZのベースグレードは450万円くらいに収まっていてほしい。



金額に関しては自分の稼ぎをどうにかしないと解決しないので諦めるとして、そのほかの仕様は中々のもの。てっきりベースグレードは300馬力?とか思っていたので、ハイスペックなのは非常によろしい。

私ならベースグレード。ホイールだけ替えて、マフラーもできれば替える、くらいでもう十分です。あとは金だ!




2023 Nissan Z Debuts: 400 Horsepower, Twin Turbos, 2 Seats, $40,000

↑日本の記事では無い情報もたくさんあって助かりました。ありがとう、ビル。



2021年8月17日火曜日

オーラ・ニスモ

 

新型はノート・ニスモではなくオーラ・ニスモだった。なんてこった。白と赤のオーラが見えます!


E13ノートのニスモ仕様が出るだろうことは既定路線でしたが、まさかオーラの方でニスモを出すとは。まぁそもそもノートとオーラで極端に違いがないので、実質ノートニスモなんですけどね。


発表会でも明言されている通り、e-powerのみの設定。フォーミュラEからインスパイアされた・・・という紹介もあるので、間違ってもハイオクのMT仕様は追加されません。フォーミュラEはMT車を滅ぼす存在ですからね。レース自体は好きですけどね。


見た目はE12よりもスポーティさが増して良いんですが、逆に言えば見た目だけでもある。これは先代のe-powerと同じです。

そもそもE12型でもエンジンスワップ+MT化という標準グレードにはない強引な仕様変更をしていたのに、e-powerありきのE13型で同じことは絶対にないだろうなぁと。e-power降ろして何かのエンジンを乗せてMTにしてブレーキ改造して・・・そんなことはあり得ない。残念ですがね。


なお、オーラは「FE13」だそうです。E13はノート。


先行試乗した方のレビューから、木下氏のものを。どこぞのシロウトよりもプロが信用できます。


内装はアルカンターラ張りのハンドルやオプションのレカロシートなどはE12型と同じ方向性。各所に赤いアクセントが入っています。シートベルトも赤色。

外装の細かいところでは、E12ではダミーだったフロント・リアのエアダクトが、穴が空いて本物のエアダクトになっています。何故先代でもそうしなかったのか。自分で穴開けてやろうかと思ってた時期もあるくらいなのに。

ボンネットには黒いステッカーが貼られています。E12のブラックエディションのよう。レーシングストライプと言えるのかはわかりませんが・・・自分ならステッカー外してもらうかな。

また、「NISMO」バッジはフロント・リア共に下の方に貼られています。もっと目立つところでよかったと思うんですけどね。E12の初期型の「NISMO」バッジは存在感がありました。

リアのフォグランプもカッコいいです。フォーミュラE風。Zにもつけて欲しい。


出力は137馬力で、車重が1270kg。MT仕様のE12型ニスモSより200kgほど重いのは先代e-powerニスモと同じ。モーター自体はベースのオーラと同じで、パワーの出方が違うんだとか。徐々に出るか、一気に出るか。最大値は同じ。


見た目とか内装とか、全体的にはこのパッケージで「S」があったら確実に迷ってましたね。ないので迷わないですけどね。


やはりネックになるのは価格でしょう。ベースがノートではなく高級仕様のオーラなので、ただでさえ高い価格設定がさらに高くなることは必至。E12のe-power NISMOでは「なんだかんだで300万円」でしたが、プロパイロットなどの先進装備が満載のオーラでは乗り出し価格が更に上がる予感。なんだかんだでコミコミ350万円ですかねぇ。カタログ価格はギリギリ200万円台の287万円です。

まぁ街乗り用途だけなら比較の必要もありませんが、少なくとも400万円のGRヤリスよりは安いかな?という程度にはなりそうです。


この場合はE12型のニスモS(MTで230万円)が奇跡的な存在だっただけなんでしょう。マーチの販売継続が怪しまれている中で、日産のコンパクトカー+MTのパッケージはこのまま消えていくのか。複雑でお高いのは好みじゃないんですけどねぇ。


少なくとも、ノートニスモSの中古価格は上がりそうです。まぁ内装の質感がE12型はあまり良くないので、そこはFE13型優勢。MT不要でサーキットにも行かないなら、オーラ・ニスモも良い選択肢です。価格は知らん!



2021年8月15日日曜日

お願い神通力

 世の中はCOVID19のせいで大荒れ。コウモリ許すまじ。


既に1年以上。みんな疲れて、政府の「自粛要請」を無視しだした。まぁ1年以上もこんな生活をしていると疲れますわな。


お盆の直前になって帰省の自粛とか色々言っているようですが、一方で議員はいつもどおり地元入りしていたりむちゃくちゃな状態。でもそうなるのも当然だと思うんです。だって「要請」であって強制力はないから。別に従う必要は法律上ないし、究極的には裁判で負けることもない。どうしようが自由。「要請されているのに従わないのは何事だ」みたいな雰囲気で縛るのは間違ってる。

まぁ「帰省を中止して」と言ってる人が地元に帰っていたら、統一感はなく説得力も消え失せますが、それでもお上が強制力を持った行動をする気がないのなら、お願いを聞かなかったからって文句を言われる筋合いはないと思うんですが?


要請する側は別に損しないですからね。「お願い」をすると、「やった感」が大変よく出ます。たくさん出ます。

「ちゃんと要請しました」と言えますし、しかもお願いしただけだから責任も取らなくていい。


要請された側は、予定してた行動のキャンセル料とか人間関係の悪化とかストレスがマッハとか、何も得しないですけどね。そんな状態が1年も続けば、当然「お願い」されても無視するようになる。

お願いに従っても得がないですからね。得もなく強制力のないお願いを聞き続けるって、それができる人ばかりなら世の中こんなに殺伐としてませんて。

「目が合った」というだけでケンカを売ってくるような野性あふれる方、店員にはタメ口で高圧的に話さないと損という謎の損得バランスの方、「年上に対して失礼だ」と年下に対してだけ主張する方・・・全体的にアンガーマネジメントができていない人ばかりにも感じますが、とにかくこんな人たちが「お願い」を素直に聞いてくれるわけないでしょ。


「緊急事態宣言」とか言ってますが、言葉の割に緊急感は非常に薄い。なんか「緊急」と聞くと、常にヘリが上空を旋回しているとか、警察官があちこちで警戒しているような感じがしますが、別にそんなことはなくいつもどおり。

ただ「緊急」と言っているだけ。本当に言ってるだけ。緊急事態だからそれを踏まえた行動をしてくださいね、とお願いしているだけ。法的根拠は何もなし。「緊急事態」ってのは、そんなにぼんやりとしてていいんですかね。まさか海外からの武力行使みたいな緊急事態の時にも、今みたいな感じの「お願い」で色々進める気?


これに限らず、日本の慣習?にはそういう「お願い」で解決してきたことがあまりに多すぎる気がするんですよね。日本人は権力に弱いので、上の立場の人から「お願い」されると反発しにくい。社会の仕組みがその心情を利用して成り立っているように感じます。

「法的根拠のないお願い」だけど、お願いすれば従ってくれる人ばかりなら、これほど便利なシステムもないんですよね。明確に法的根拠がある命令だと、もしその命令の根拠となる判断が間違っていたり、命令の結果何かしらの損害が出た時に誰かが責任を取らないといけないかもしれない。

でも「お願い」なら、それに従った人の自主的な判断ということにできるので、お願いする側は特に責任が発生するわけでもない。柔軟に対応できるし、「お願いしない」場合でも違法ではなくなる。「お願いが効きそうな相手」にだけお願いすることもできるので便利便利。


自粛要請に従わない飲食店に対し、都の職員が繰り返し「お願い」に行って要請に従ってもらった、という報道も見かけましたが、本当に姑息なことするなぁと思いましたね。言う事聞かなかったら何度でも来るって、それってただの脅迫。匿名で暴力的な張り紙をする自粛警察と何が違うんですかね。

あくまで「法的根拠のないお願い」なので、無視されても違法ではない。もし無視されたら、またお願いに行く。お願いを受け入れてくれるまでお願いに行く。何度でも行く。相手が折れるまでお願いに行く。

これも「お願い」だからできる話。法的根拠のないお願いを何回しに行こうが別に法律違反じゃないですから。どんな形で、何人で、何回お願いに行こうが、それに法的根拠はないですから。

ただ、何回も何回も真摯に丁寧にお願いしに行っているにも関わらず従わない人がいたとして、その人は周囲にどう思われるんでしょうね!・・・みたいな。


本当に強制的に命令したいなら、法的な根拠を作って粛々とやればいいと思うし、ルール作りはできると思うんです。でもやらないし、やる気もない。代わりに「お願い」のバリエーションで対応して「命令したような雰囲気」だけ作る。その考え方が姑息だと思うんです。

「やった感」という言葉は天才的ですね。本当に日本のク○みたいなところをよく表している。



政府は強制力のある行動を取る判断をして責任を取りたくないから、原則はそれぞれの自己判断でやってもらうけど、国民にふんわりと「こうしてほしいなぁ」という願いを半ば強制的に押し付けることで、結局思い通りにさせる。そういうやり方。


まぁそもそも日本の法律とか条例にはそういう「お願い」で進めることが前提の内容が多いんですよ。みなさまの良心と共通認識を中心にして、たまにいる「困ったさん」には「お願い」で納得してもらう。あえて法規制で強制はしない。「お願い」の際のトラブルは、現場で対応している人が潰れることで吸収する。

ご近所トラブルで警察を呼んでも効果がなかった!みたいな話は多いですが、そういう案件はだいたい「お願い」レベルでしか対応できない話なんですよね。

警察官も違法行為でない事に強制力は使えないので「お願い」をする。でもご近所トラブルを起こすようなお困りさんはお願いなんか聞くわけないので何も解決しない。その繰り返し。警察が何もしてくれないんじゃなくて、システム上できることに限界があるだけなんです。


今まで「お願い」でどうにかなってきたのも良くないんでしょうね。災害時に軍隊が出動しなくても、お願いだけである程度統制が取れるじゃないですか。まぁそれでも買い占めは防げないようですが、暴動が起きないのはすごいことです。

ただ、もうその神通力が効きにくくなっているのは実感します。「お願い」みたいな柔らかいものじゃなくて、ショットガンを見せないと話を聞いてくれないような、猛烈に偏屈な人が増えました。増えたというか、元々潜在的にあったものが、もう隠れきれずに表に出てきちゃった感じ。

違法と合法の間のぼんやりした空間で自分勝手に生きてるような人。大きな声を出してなんでも自分の言うとおりの世界にしようとする人。言い方は色々。「お困りさん」というのは人道的な言い方です。


本来なら、そういう理不尽には暴力めいた強制力が必要なんですけどね。逮捕とか懲役とかそういうの。究極的にはピストルかアサルトライフルみたいなの。要するにナメられてるんですよ。自分がぶん殴られることがないとわかっているから強気に出ているだけ。相手が強いとわかるととたんに弱くなるのがこの手の輩。

お困りさんへ即座に特殊部隊でも投入するようにしたら、すぐに言うことを聞くでしょう。本当はお上にそれくらいの気迫が、何に対しても必要だと思うんですが、その判断をする気がない。

結局「お願い」を真面目に聞いている人が損なだけで、言うことを聞かない自分勝手な人は自由に生きてるだけじゃないですか?


「お願い」のナメられっぷりは、特に日本vs海外になると顕著ですね。日本はとにかく外圧に弱いし、物事をハッキリ言う海外の方にはとにかく弱い。私も、別に海外の人に限らず、強気な人に圧倒されてしまうと、後で反省するんですがね。

まぁ普通に考えて、諸外国との交渉で大した根拠もない「お願い」なんか通用するわけないじゃないですか。ちゃんと根拠となる法律とか条例とか、個人間でも契約みたいなものを示して交渉しないと上手く行くわけがない。

力って大事ですよ。相手に言うことを聞いてほしいなら、根拠なり理屈なり法的根拠なり、相手を従わせるだけのパワーがないとダメ。「お願い」みたいなナメられて当然な態度”だけ”で挑むことがそもそもおかしい。

普段からそういうパワーを前提に人と対峙している国と、そうでない国と。そりゃ差は付きますよね。


「お願い」でもやり方次第では効果はありますけどね。例えば、身長165cm・体重45kgの人の「お願い」と、身長200cm・体重120kgの人の「お願い」では全然違うはず。どうせ「お願い」するならバキバキの体でお願いをするべき。

もちろんお願い以外の強制力を持った上での話ですが、並行してこういう「お願いパワー」もあると更に説得力が増すかもしれない。


しかし、最優先すべきは「お願い」に頼らない強い力で要請すること。要請に従わない人の家にレーザー誘導爆弾を落としますと宣言するとか、効果てきめんじゃないですか?

まぁ爆弾でなくても、やっぱり「根拠のある強制」って重要なんじゃないですかね。諸外国のロックダウンには当然強制力あり。外出禁止令を出して違反者は逮捕するとか、現実的な強制力で対応したいなら当然の行動だと思うんですけど。

日本もてっきり外出禁止令みたいな話になるのかと思ったら、ついに1年以上「お願い」だけで戦ってるもんだから、さすがに呆れましたね。

ワクチン接種も全く進まず、どれだけダブルチェックをしても冷凍庫のコンセントは抜ける一方、自粛の「お願い」が効かなくなったら「どうすれば要請を聞いてもらえるか?」を延々議論しているだけ。誰も何も決められない。もはや現時点の”誰か”の問題ではなくて、これまでに蓄積した総合的な体質の問題ではないのかと。

交通機関を止めたり出勤停止を命令したり、外室禁止令を出して罰金なども課している国がある一方で、人の人生におけるあれこれを「お願い」だけで制御しようとしたり、街中を見回りして「路上飲み」を注意(当然強制力なし)しているとか、同じ地球上の話とは思えません。もしかして、本当にもしかしてですけど、バカなんですかね。


COVID19が流行る前から「お願い」にはうんざりしていましたが、歴史的な非常事態でも何も改善されない現状に、いよいよ限界を感じてきました。

いい加減現実を見なさいってね。人の行動を制限したいなら、ちゃんと誰かが責任を持って法的根拠のある命令をすべき。しないなら黙ってろ。それだけです。



2021年8月14日土曜日

ノッテグラ2022


2022年に新型のインテグラが出るらしい。NSXの販売終了と入れ替わりのニュースでしたが、まさかここでインテグラとは思わんかった。


まぁまずはNSXの販売終了ですよね。ずっと期待(というかファンの強い要望)をされていた「タイプR」はついに出ず、代わりに「タイプS」を限定発売して終了するようです。一応、タイプSは鈴鹿で2秒くらい速くなっているらしい。


2代目のNSXはついにパッとしないままでした。ハイブリッドのためにサーキットの連続走行が難しいとか、そもそも重さの関係でスポーツ走行に不向きだったりしましたが、個人的に一番の欠点はやっぱり内装がイマイチなこと。2000万円超えの車であれはちょっとね。内装はシビックRとそんなに変わらない気もする。


NSXのタイプRは、雑誌などでは「既定路線」「絶対に出る」みたいな感じで扱われていましたが、個人的には無理じゃないかと思っていました。ハイブリッドを下ろすわけにもいかないし、そもそも元のNSXが特段速いわけでもないので、ホンダ的にも「タイプR」を付けるグレードは出さないだろうなと。

それでも限定とは言えタイプSを出してくれるのは良いですね。デザインもステキ。最初からこの見た目だったらもっと印象が違ったかもしれません。


2代目のNSXはチューンドカーがほぼなかったので、スポーツカーが欲しい層の反応が微妙だったのは間違いないと思います。R35やWRX、86はなんだかんだで色々選択肢があったのに。

そういえばNSXは走行会でも全く見たことないですね。フェラーリやポルシェみたいな路線なら絶対に一定の層には売れたはず。会社の偉い人がそういう方針だったんでしょうね。


ノートニスモのe-powerも同様で、「ハイブリッドのスポーツカー」はサーキットでの実用性が本当に低いんですよ。数周で電池切れになってしまう。パフォーマンス命の車なのに、そのパフォーマンスが持続しないのは致命的。せめてスポーツ走行枠の30分くらい全開走行ができないと・・・。

CR-Zと合わせて「ハイブリッドが次世代のスポーツカーの形」みたいな雰囲気もありましたが、結果的にはどちらも微妙だったのかなと。理想はともかく、要するに重くて複雑だっただけ。最初からわかっていたことなので今更ですけどね。



で、インテグラ。NSXがなくなるとホンダのフラッグシップがまたしてもレジェンドになるのかと思いきや、ここに来て「インテグラ」。ちょっとこれは予想外。

ホンダ、新型「インテグラ」を2022年米国導入へ アキュラブランドから復活宣言(Car Watch)


チラ見せ画像では情報が少なすぎてよくわかりません。私のイメージするインテグラは「DC2」「マフラーの音がうるさい」「シャコタン」「確実に盗難される」という偏見しかないんですが・・・新型らしき画像は「セダンです」と言われても違和感のない感じ。

インテグラはシビックと似たようなものを作るわけがないんで恐らくクーペになる思うんですが、全体的に正体不明な感じがします。

「インテグラ」のイメージに捕らわれているだけで実はMRなのかもしれないし、S2000的な要素と統合してFRかもしれないし、そもそもガソリン車ですら無いかもしれない。NSXですらハイブリッドでしたし、ガソリンオンリーの車ではないような気がする。「完全電動のスポーツカー」だったらすごくインパクトがありますが・・・。


値段もわかりませんね。DC2はタイプRでも200万円台前半でしたが、シビックRでも450万円の時代に、一体どの価格帯になるのやら。「プレミアムコンパクトのパフォーマンスモデル」とのことなので、86みたいな値段にはならないと思うんですけど。とりあえずプレミアムなお値段なんでしょう。

今回の発表では情報不足。「パフォーマンスモデル」というからには数字上の性能は高めなハズ。ただしスポーツカーに分類するような車ではない可能性もあります。



しかし、90年代の人に「2022年の日本のスポーツカーは[トヨタ=スープラ+86+ヴィッツ][ニッサン=Z][ホンダ=インテグラ]になってますよ」って言っても信じてもらえなさそうですね。形は何であれスープラが残ってるのは結構すごいことだったのかも。


R35も2022モデルまでは少なくとも出そうな雰囲気ですが、NISMOの2022モデルだけ先行で発表されている不思議。普通逆だと思うんですけどね。何かあるんですかね。



2021年8月6日金曜日

違法ピットイン?【Formula E】

 

Fomula-Eのラウンド13・ロンドンで、いつの間にかトップになっていたディグラッシ。実はセーフティーカーラン中にピットロードを爆走して隊列を追い越していただけ。

んなもん、どう考えてもルール違反・・・かと思ったら、「それ自体は問題ない」というザルルールだった!なんてこった!


結果的にディグラッシは「ペナルティ」で、ペナルティを無視した挙げ句に「黒旗=失格」になってしまい、抜け駆け作戦は失敗したわけですが、「違法ピットイン」が成功していたとしても後味悪かったでしょうね。


ディグラッシがペナルティとなったのは「ピットで完全静止してなかったから」。ちゃんと止まっていれば「成功」だったので、実は危ないところでした。

チームは「止まっていた」と言い訳してペナルティを無視したものの、最先端のレースならカメラが無数にあって、その瞬間を捉えているカメラも当然あったわけで、「止まった」「止まってない」は誤魔化しようがなかったと思うんですけどね。何故チームがペナルティを無視したのかがよくわからない。


どう見ても止まってませんよ!

・・・一時停止違反で警察に捕まる人の「停止した」っていう主張も、現実はせいぜいこんなもんなんでしょうね。私はちゃんと1秒は止まります。


せめてペナルティで降格くらいで抑えておけば良かったものの、言い訳できない瞬間を撮られていた挙げ句に「失格」だと、ちょっとドライバーがかわいそすぎる。理由はさておき「黒旗を受けたドライバー」になってしまうのは、ドライバーのキャリア的にどうなんでしょう。黒旗が出たレースってあんまりいいイメージ無いですよね。IDEさんの件とか。(あれはペナルティどころか黒旗も無視してましたね)


ただ、今回の場合はルール上「ピットで完全静止していれば合法だった」らしく、それはそれで問題アリアリなんですけどね。これが合法ならみんなピットインしますって。当然ルールは改定されると思いますが。



そんなつもりはなかったんだろうけど、結果だけ見ると天罰が下ったみたいになってしまったディグラッシ。悲しいことに、こういうレースはたまーにあると面白いですね。いつかの菅生のピット大渋滞とか。

まぁ原則はクリーンなレースで勝敗がつくべきなんですけど、根本はザルなルールのままにしていることが問題なだけ。Fomula-E自体がまだまだ発展途上なことがよくわかるレースでした。


2021年8月1日日曜日

翼はいらない

 

2022年からWECに参戦するプジョーのハイパーカー「9X8」がついに公開。しかしなんとリアウィングがない。レースカー=リアウィングがあって当然、という時代が終わるのか?


そういえば市販車でも標準ではリアウィングがないことが多くなりました。昔と比べて技術が進んだためにリアウィングのようなエアロパーツがなくてもダウンフォースが確保できるから、という理由らしい。

レースカーでもダウンフォースはほとんどが床下で発生させていることが多いと聞きます。低速では役に立たず、高速ではダウンフォースを生む半面空気抵抗にもなるリアウィング。別のアプローチでダウンフォースを稼げるなら無いほうがいいんでしょう。ぶつかったら取れるし。


90年台のスポーツカーにはリアウィングが必須?みたいな感じで、GT-Rやインプレッサには当然のようにでっかいウイングが付いていて、それがステータスみたいになってました。

「スポーティ=ウイング」のイメージが拡大しすぎて何故かプリメーラにもウイングが付いていましたが、実はロードカー程度ならウイングは付いてても無駄では?という疑惑もありました。まぁサーキットでは効果があるとして、「高速道路での安定性が違う!」という意見もあるようですが、逆に言えばそれ以外では意味がない・・・。

ロードカーの速度領域=100km/h程度ではダウンフォースによるメリットも少ないですし、ウイングの設置場所を強化しないとダウンフォースで車体が凹むこともあるとか。ウイングのせいで後方視界は絶望的。


最近の車では、スープラ(A90)も標準ではウイングレス。トランクにリップスポイラーが付いているので、ここにあえてウイングを付けるのも変な感じです。WRXのウイングも実はオプション。

アストンマーティン・DB11はCピラーでダウンフォースを発生させて、リアウィングと同等の効果を出しているらしい。「ウイングが出ている=高速域で走っている=速度違反」でお馴染みの可変ウイングすら不要にしてしまうのが21世紀の技術。


実は私は「車にGTウイング付けたい派」だったんですけどね。最近のウイングレスの車のほうがスマートな気がして、もしZを買ってもウイングを付けないほうがいいのかな?とか考えていたんですよ。スープラみたいにリアウィングなし前提のデザインなら、むしろGTウイングを付けてもダサいだけかも。


プジョーのウイングレスレースカーは果たして成功するのか。プリウス(ハイブリッド)やリーフ(BEV)はかなり空気抵抗を意識していますし、時代の流れとしては正しい。こういう面白い発想の車は歓迎ですよ。

「WECのレギュレーションを追求した結果前輪駆動になった挙げ句にLMP2よりも遅くなった車」もありましたが・・・まぁ多分そんなことにはならないでしょう。多分。