2020年8月25日火曜日

急に速くなったGT-R(2020 SUPER GT 第3戦・鈴鹿)

絶不調からいきなり優勝。極端すぎませんか?


まぁ強いGT-Rが戻ってきたことは大歓迎ですし、結果的に2020年開幕3戦はトヨタ・ホンダ・日産で勝利を分け合ったことになりますから、これからが楽しみになってきたことは間違いないんですけどね。しかしなんで急にGT-Rは速くなったのか。前2戦は全く勝負にならず”消えて”ましたよね。

そんなどん底からの復活。すごい。すごいけど、その理由が気になってしまいます。一体何をしたのか。


松田次生選手曰く、苦しいなりにセッティングを頑張った、とのことですが・・・いやいやそんなワケ無いでしょって。もっと他に、根本的な部分で何かをしたはず。日産はそういうところ露骨に隠してきますよねぇ。

もちろん細かな努力の積み重ねもあるんでしょうけど、やっぱりさりげなくエンジン交換している辺りがキモなんでしょう。松田選手は「前のレースで壊れたから交換しただけ。特に何も変えてない。」とのことですが、本当にそれだけで急に優勝できたら苦労しないんです。


元々今年(というか去年から?)のGT-Rはエンジンに何か良くない部分があって、スープラ(昨年ならLC500)やNSXと比べると直線の伸びがないらしい、という噂はありました。あくまで噂ではあるものの、実際に富士でのレース中に表示されたストレートエンドの速度は、今年度は下馬評通りスープラが圧倒的に速かったんですが、GT-Rはそこから5km/hは遅かった。レース中のタイミングにもよるので、シチュエーションによっては更に差が開いているのかも。それが現実でした。

エンジン自体の不利が本当なら日産はその部分を改善するだろう、とは思っていましたが、とはいえすぐにできるものでもないですよね。私はもっと改善に時間がかかると思っていたんです。もしかすると今年度は無理かなぁ、くらいの感じ。

しかしニスモは3戦目にして結果を出しましたからね。エンジン云々は噂の話ですが、かなり絶望的だった力関係を、3戦目のウエイトやらの不確定要素はありつつも、優勝までするほど改善してきたことは普通にすごいことだと思うんです。


残念ながら、何もしていない他の日産勢はボロボロのままで、12号車は序盤から謎のスローダウンで戦線離脱してしまい、24号車はボンネットが吹っ飛んでしまうトラブル。今年の鈴鹿は何故かよくボンネットが飛ぶレースでしたが・・・。

12号車は最近いいとこないですね。いつもレース前には「調子良さそう」と言われつつ、レースではトラブル続きで完走すらできないレースがほとんど。今回のレースも再開スタートでした。いつだったかの、JPがうっかりフィルム剥がしてペナルティ食らったタイのレース(Wedsが優勝したレース)あたりから噛み合ってないのが個人的な印象。

3号車クラフトスポーツは6位。悪くはない順位ですが、恐らくこちらは何もしていないハズなので、その割にはかなり健闘したのでは。しかしパッとしなかったのも確かなので、例えば優勝するような速さはなかったのかもしれません。


さて、23号車に施した”何か”は他にも波及するんでしょうか。今年はスープラがかなり速く、ポイント的には36号車が少し抜けてしまった感もありますが・・・最後までわかりませんけどね。


他メーカーはというと、スープラは間違いなく速さがある一方で、ZENTのギアが壊れたりサードはARTAにミサイル食らったりと、3戦目はやたらとトラブルに見舞われて減速気味。まぁ本質的な速さに疑いはないんで、36号車を筆頭に今年度の最有力だと思います。


NSXは100号車レイブリックがいい感じ。今回も23号車に続く2位でした。また8号車ケイヒンも前戦優勝の勢いで今回も飛ばしていましたが、中盤から減速してしまいました。

ARTAは散々。前回はスピンして走行不能になり、今回はミサイル発射でクラッシュ。GT300のNSXもミサイル発射でリタイアだったので、レースの全体的にARTAがぶっ壊していたような感もあります。あとJP。

ポールの64号車は最終的には4位。レース序盤は1位から一気に7位まで落ちるなどなかなか苦労していたんですが、いつの間にか復活していたんですね。



次はもてぎ。スケジュールがタイトです。いつもSUPER GTのレースは楽しみにしていますが、すぐに次のレースが見られるのは良いですね。まぁ未曾有の感染症騒ぎの結果そうなっているので、あまり喜べないのも確かなんですけど。