2022年3月14日月曜日

「EV用タイヤ」が何故か巨大だった

 フォーミュラEのタイヤはスリックではなくて普通の全天候タイヤ。ミシュランが供給していることは知っていましたが、種類までは知りませんでした。

「PILOT SPORT EV」という種類で、硬さは1スペックのみ、雨でも同じタイヤ、レースごとに決められたセット数が供給される。ラジアルなのでグリップは低いらしく、プロドライバー目線では「明らかにローグリップ」とのこと。

実は一般向けにも販売中。なんかそれっぽくていいですよね。どうせEVに乗るならこれにしたい。

重さがパイロットスポーツと比較して20%軽いとか、寿命を長くして消費セット数を減らしているとか、100%リサイクルされるとか…全てで環境配慮的な側面をアピールしています。企業努力が凄まじいですね。消しゴムみたいに無くなるハイグリップタイヤも少しは見習うべきかも。


ただ、PILOT SPORT EVにはリーフに合うサイズがない。というか、まさかの「19インチ〜21インチ」という巨大な設定のみ。リーフの17インチでもタイヤの中では大概デカいと思っていたのに、どうしてこんなことになってるのか。現状6種類のみで、PILOT SPORT EVを装着できる車種は相当少ないことになります。

FIA公式のレギュレーションによると、フォーミュラE用のタイヤは18インチ。あれぇ?…。


19インチ以上なんかSUVじゃあるまいし、なんでそんな極端な設定しかないのか。ちょっと考えて、ふと気づいた。テスラか。


世界のEV販売のトップは圧倒的にテスラ。まぁ売れているらしいのは知っていましたが、世界で年間50万台も売っているとは思いませんでした。あのメーカーって全体的に「スマホにタイヤがついた」ような発想ですよね。

で、テスラの車はタイヤがデカい。コンセプトカーのイメージをそのまま具現化したようなデザインばかり。

ラインナップ中最安の「モデル3」は、ベースグレードでも19インチ、モデルSの上級グレードなら21インチ。なるほど。


日産は先代リーフでEV販売の先頭みたいな感じだったのに、いつの間にか販売数は年間6万台程度。桁が違った。そりゃタイヤも設定されませんわ。


テスラの50万台のうち36万台がモデル3らしいので、ミシュランもテスラオーナーを狙っているのかも。まぁ商売ですし、売れるところに売るのは当然ですけどね。ちょっと悲しい。


今のところ、EVは全体的に大きな車種ばかり。航続距離を伸ばす=車体が大きくなる=デカさを誤魔化すためにSUVボディ…という理屈だと個人的には思っています。軽サイズのEVも発売間近と聞きますが、航続距離は相当短くなるでしょう。



まぁ、EVだからといってタイヤまでEV専用にする必要はなさそうです。エコ重視のタイヤを選べば間違いはないはず。BMWのi3のように極端なタイヤ(極細)みたいな特殊設計ではないでしょう。

そもそもスポーツカーみたいな消耗もしないはず。たぶん…。



色々調べてみて、まだまだEVについて全然知らないなーと感じました。実はもう一段階考えています。ただ車として使うだけではない使い方。夢だけは広がっております…。