2020年11月30日月曜日

まさかの超大逆転勝利・・・(2020 SUPER GT 第8戦)

GT500クラスは、なんと上位6チームが「勝てばチャンピオン」という稀に見る接近戦のまま突入した最終戦。なかなかいいものが見れました。これだからレースってステキ。

まぁ正直言うと、チェッカー直後は意味わかんなくてしばらく呆然としてたんですけどね。いつかのル・マンでの、カズキ選手のノーパワー事件の時もしばらく呆然としてましたが、あれはポルシェに抜かれるまで少し猶予があったじゃないですか。だからその間に頭の中を整理できました。ああ、よくわからないけどダメだったんだろうな、と。


でも今回のは違う。最終コーナー立ち上がりで37号車がまさかのスローダウン。なんで!と思っている間に100号車が抜いちゃって、そのままゴール。山本選手もよくわからなかったんじゃないですかね。角度的に、100号車がコーナー立ち上がったときに37号車が何故かスローダウンしてて、ナンデ?と思ってるうちにオーバーテイクしてたはず。その間3秒くらいでしょうか。そんなことあります?

今年度は、23号車の”テールトゥウィン”もなかなかあることじゃなくて、良いもの見れたと思ってたんですけどね。コロナウイルスのゴタゴタで色々ややこしかった分、マモノが帳尻合わせをしてきたんでしょうか。

ファイナルラップで2.6秒差くらいだったので、これは37号車の粘り勝ちだな、と思っていました。何だかんだで平川選手ってすごいよなぁ、ヤマケンもすごいよなぁ・・・と思って油断していました。


このレースは当分語り継がれるでしょうね。ましてやチャンピオン決定の懸かったレースでこんなことになるとは。

37号車スローダウンの原因は恐らくガス欠。攻め過ぎた、あるいは給油が少なすぎた・・・まぁ様々な要因が関わっていることは私でもわかります。



最終戦に限らず、今年度は車の単純な速さで勝ち負けが決まってないことが多いんですよね。シーズン中の各場面でそういうシーンが目立ちました。23号車のテールトゥウィンもその一端。

そもそもの話、ガス欠になったのは多分給油量を攻めたから。今年度は給油について各チームがかなり研究しているようです。

加えて、NSXは燃費が良いらしい。噂によると、エンジン交換後からアンチラグの使用がかなり減っている(使っていない?)らしく、その部分での燃費の違いが大きいんだとか。逆にトヨタのエンジンは燃費が悪くなったそうな。(日産は不明)

第7戦でホンダが上位を独占していましたが、理由は燃費の良さもあるんでしょうね。燃費が良い=要所でパワーの出るエンジンマップが使える=安定して速い、ということですから。

どういうわけかダンロップユーザーの64号車も絶好調。第1戦は完全にスープラ祭りだったのに、いつの間にかNSXがかなり巻き返してきていました。


さらに、今年度は各レースで「セーフティカー」が乱入するお陰で、ピットタイミングを遅らせたチームが尽く巻き込まれてしまい、ピットタイミング次第では全く勝負にならなくなることが多発していました。

流石にそんなレースが続いていると各チームも学習するので、最終戦ではピットが開いた周回で続々とピットインしていました。リスクマネジメントですよね。

ただこの戦略は燃費との兼ね合いがあって、燃費の悪い車は早くピットに入ってしまうと最後まで走れないらしく、そのあたりの駆け引きもあるわけです。


結局最終戦ではセーフティカーは入らなかったんですが、セーフティカーの亡霊みたいなものが各チームの戦略に影響を与えて、37号車の焦りに繋がったんだとしたら?・・・とか考えちゃいます。


一方で、NSXには燃費面では少し余裕があったわけで、しかも追いかける側なら失うものはない、という強みもあったでしょう。100号車は序盤から攻めて攻めて、ラストで山本選手のプレッシャーを受け続けた平川選手が、燃費の厳しい中でペースを上げて、その結果力尽きたと。

あと1周どころか「あと数百メートル」、富士の最終コーナーからチェッカーラインまで全開で走れる燃料があれば勝てたわけで、しかも37号車は序盤のペースが良かったので少し余裕があったんですよね。

もし37号車が勝っていれば、平川すごいヤマケンすごい、ニックも良かったね!、で終わるはずだったのに、本当に悔しいレースだったと思います。


実は100号車もチェッカー後に途中でガス欠で止まって牽引されていたので、本当に両車ギリギリのところで戦っていたようです。

チーム国光をずっと支援してきた「レイブリッグ」のブランドが今シーズン限りだそうですが、これ以上無い結果になりましたね。本当に素晴らしいレースでした。




ところで、こんなアツいレースにも関わらず、日産・GT-Rは目立たない地味なレースになってしまいました。

スタート直後に23号車がいきなり6位から1位にジャンプアップして「まさか!?」と思わせたこともありましたが・・・レース後に振り返ってみると、「あーそんなこともありましたねー」くらいの些細な出来事になってしまいました。1位になって以降はズルズルと後退し、最終的にはラップダウン。他のGT-R勢もいいとこなしでした。

というか、23号車以外のGT-Rが全体的にイマイチなんですよね。ホンダもトヨタも、多少の戦力差はあるとはいえ、各チームが要所要所で良いところを見せてるんですよ。でも日産にはそれがない。何故?


例えば、究極的な部分で「車の強さ」を比べた時にGT-Rは圧倒的に不利だったとして、それを補う戦略的な部分でどうにか戦えているのが23号車だけ、とか?

まぁ鈴鹿でのテールトゥウィンも、実力と言うよりは「運」の要素が大きかったですし、23号車ですら本質的な部分での強さがスープラ・NSXと比べて足りていなかったと思います。


これはあれですね。心機一転ベース車両をZ35にするしかないですね!(個人的希望)


むしろ今シーズンに関しては、23号車が2勝もできたことが驚きです。これでもし、初戦からスープラと張り合えるような強さがあれば、もしかするとGT-Rがもっとチャンピオン争いに関わることができたかもしれません。


シーズン序盤から、特にスープラはドラッグが少ないとかで、直線が速いことが特徴でした。ただ最終戦に限っては、GT-Rも直線ではスープラと同等だったように感じます。NSXはスープラと比べると少し不利な感じ。アンチラグを使ってないから立ち上がりが悪いんでしょうか。しかしそれでもアンチラグを使わないメリットがあるんでしょうけどね。

GT-Rの、特に23号車はエンジンがかなり早い段階で壊れちゃったので、本来のように「スペック2」みたいなエンジンを投入できてないと思うんです。松田選手曰く「何もしてない」。序盤の日産陣営の雰囲気もかなり危機感を持っていたようですし、日産はシーズンを通してトヨタ・ホンダに比べて相当不利だったことは間違いないでしょう。(そういえばドラシャをポキポキ折ったりもしてましたよね)

一体何をしたんでしょう。これでスープラと直線で勝負できていたということは、燃費面でかなり妥協してたんでしょうか。日産はこの辺りの情報発信が少ないので、真相は謎のままです。詳しくAuto Sportsで!ってとこですかね。




先日、知人との飲み会(もちろん厳戒態勢で行きましたよ)での会話の中で、私の超絶ペトロヘッドの話になったんですよ。この時に限らず、よく「車が好きならイニDとかワイルドスピードとか見るんですか?」と言われるんですけどね。私はこれらにあまり興味がないんです。イニDは深夜のアニメを途中までちょっと見てたくらい(11000回転のエンジンが出てくる付近)、ワイルドスピードは1・2作めを見たのみ。それもTVのロードショーで。


え、なんで!?と驚かれるんですけどね。案外こういう人って多いんじゃないでしょうか。

だって、リアルのレースのほうが圧倒的に面白いじゃないですか。こんな↑レースが作り話ではなく生で見られるのに、なんでわざわざ誰かの考えた筋書きを見なきゃならんのだと。

それに、車系の作品って不自然なところが多くないですか? イニDの場合、「ハチロクでこんなに速いなら、他の車ならもっと楽に勝てるじゃねぇの?」と終始思っていました。ぶち壊しなのはわかってますけどね。

ワイルドスピードについては、話の内容やスープラ・R34よりも、あちこちで活躍するエクリプスが気になって仕方なかったです。ランエボはわかるけどなんでエクリプス?(エクリプスがアメリカで人気なのは知ってますが・・・)

いずれも作品として面白いのもわかるんですが、実際のレースと比べてどうか?と聞かれると、圧倒的にリアルレースの方が良い、と私は思うんです。


別に「車の漫画とか映画を見る人の程度が低い」って言いたいんじゃないですよ。ただ、それだけレースって面白いよねって話です。ただ、どういうわけか私の周りにはこういう視点の人って居ないんですよ。特に変わった考え方でもないと思うんですけど。

同感だと思ってくれた人は、たぶん私と仲良くなれそうです。どこかで会ったら握手しましょうね。


残念ながら今年度のSUPER GTはこれで全レース終了。レースに限らずずっとコロナウイルスに振り回された1年でしたが、そのお陰でスケジュールが過密になって、高頻度でアツいレースが見られたことは非常に楽しかったです。

まぁ来年度も同じようになってほしいとは思いませんが。F-1みたいに年間20戦くらいしてくれたら言うこと無いんですが・・・。



2020年11月28日土曜日

日産・キックスに乗ってきた

 ちょっとディーラーに行ったついでに試乗してきました。


細かいデータはよく知らないので、自分の頭に残っている本当に率直な感想だけ残しておこうと思います。

というか、色んな車を乗り尽くした専門家の意見は調べりゃナンボでもありますからね。


・後部座席の広さはボチボチ

とにかく後部座席がE12ノートと比べてもそこまで劣らない広さでした。最近の車は、コンパクトカーでもSUVでも後部座席の広さを犠牲にしていることが多いですが、キックスは使い勝手としては十分だと感じました。


・荷室は超広い

広かったです。積載量は十分。普段使いで困ることはまず無いでしょう。


・意外と車高は低い

個人的に車高の高い車は苦手です。なのでミニバンは当然のこととして、SUVもちょっと苦手な車だと思っていたんですが、最近のSUVは車高が低いらしい。

キックスの車高も結構低め。低すぎず高すぎず、ちょうどいい感じでした。


・内装は普通

普通でした。私はあまり内装にこだわりがないので・・・。


・安全装備は一通りあるけども

当然各種安全装備は選べますが、例えばアラウンドビューモニター+インテリジェントルームミラーはオプションだったりするので、実際の価格はちょっと高めになりますね。


・グレードが少ない

キックスは2グレードの設定ですが、違いは内装がツートンかどうかだけ。なので「選択肢が少ない」とも言えますし、「色さえ気に入ればお買い得車も選べる」とも言えます。

たまにディーラーで出てくるんですよ、お買い得車。色んな事情で浮いちゃったやつ。いわゆる「新車」よりほんの少し中古車寄りというか、家で言うところの建売住宅ですよね。もう出来ちゃってるけど、その分安い。

お買い得車はグレードや色が決まってしまっている状態なので、グレードが多い車種だと自分の好みのグレードでは無いことが多いんですが、そもそもグレードが少なければ、後は色の問題だけになります。そういうのを狙ってみるのも良いかもしれない。特に年度末。


・見積もりは350万円くらい

そもそもe-powerが高いんですよね。ガソリンのみの仕様がないので、最低価格はどうしても高くなります。

とはいえ350はちょっと高い気もします。思いの外いい車ではありましたが、新型ノートを蹴ってまで選ぶかと言うと・・・まぁそんな感じですね。


・やっぱりe-powerは良い

e-powerが気に入っています。というか、電動のワンペダル運転がすごく自分に合っている気がします。

AT限定の人も増えているとのことですが、私はMTオンリー。ATだと運転時に違和感があります。

「車とのイッタイカンガー」とか言うつもりはないんですけどね。AT車を運転していると、自分の思ったとおりの運転ができないんですよ。だからMTにしたい。これからもずっと。


・・・と言ったところで、ATしか乗らない人にはこの感覚ってわからないと思うんです。何言うとんじゃい。

でも、個人的に日産のワンペダル運転はMT車の感覚に近いんですよ。特に減速時、ペダルを離すとブレーキが掛かるんですが、これがエンジンブレーキの感じによく似ています。

恐らく意図的に似せてるんだと思いますけどね。AT車にはないMTの面白さみたいなものが、ワンペダル運転では体験できる・・・ちょっと大げさですけどね。でもただのAT車に乗るくらいなら、e-powerなどのワンペダル運転ができる車にします。


ただ、それだとノートでいいじゃん?となります。わざわざキックスにする理由。SUVだから?

プリウスは嫌だけどCH-Rなら!(中身は同じ)みたいな感覚ですかね。



こんな感じです。キックス、良いと思います。私なら新型のノートにしますが。やっぱり値段がね・・・。




2020年11月23日月曜日

Going Nowhere...


結構好きな曲です。ぼんやりと何も考えずどこかに行ってみたくなります。



さて、相変わらず世の中はコロナ一辺倒。本当に厄介なカゼですよね。

4月あたりは完全な自粛ムードで、ウチの会社もテレワークもどきで対応していましたが、第2波?では特にそういうこともせず、あくまで”言うだけ”になっています。食堂では距離を取って食べろ、エレベーターは何人まで、食事中でも会話する時はマスクをつけろ・・・などなど、注意喚起はするんですが、それを徹底してるか?というとそうでもない。

マスク着用についてはかなり広まってますけどね。お客さんのなかにはこの後に及んでマスクなしで特攻してくる超人がいます。もう人としての感覚が全く合わないんでしょう。本人なりの理由はあるんでしょうけど・・・。


一方で、国はGoToがどうとか言ってるじゃないですか。感染拡大を受けて一時中断しそうな勢いですが、明らかに「新型コロナウイルス感染症対策」と相容れないGoToキャンペーンは、一体どこに向かってるんでしょう。まさにGoing Nowhere。

私はそもそもGoToするアテがないので移動していませんが、特に地方では自粛警察と呼ばれる迷惑おじさん(もしくはおばさん)が案の定発生していますし、イザコザを避けるためにも家でじっとしている方が無難かな、と思ってしまいます。旅行の目的はリフレッシュ・気分転換なのに、旅行先でストレス貯めてたら意味ないでしょう。



ワクチンの開発も進んでいるそうですが、コロナウイルスの性質的にワクチン開発は難しい、もしくはワクチンを開発してもすぐに効果が薄くなる、というのがもっぱらの予想。

つまり、コロナ騒動は当分続くと思うんです。それでも最終的には人類の医学が勝ってほしいと思っていますが。



そんな中、うちの職場で小規模なイベントをやると。毎年やってることですが、4〜5月の世間的に微妙な状況で実施の判断がされました。

他のイベントは既に件並み中止が決まっていたので、私の部署全員が「なんで?」と思ったに違いない。それどころか他の部署やお客さんから「え、やるの?」「なんでやるの?」「こんな状況なのに大丈夫?」と当然のご意見が殺到する始末。

下っ端ながら一応”担当者”という変な肩書を付けられてしまった私は・・・上手く答えられなかったですね。そりゃそうでしょ。私だってやりたくないですもん。そこまでしてやるイベントでもなし。本当にどこに向かっているのか疑問でした。


「例年やってるイベント」というのは、基本的には昨年度の実績をなぞるだけなので、変に挑戦しなければ難しくないと思うんです。だから担当初年度でもそこまで無理をしなくて良いはず。

・・・ハズだったんです。しかし、世の中はご存知の通りのコロナ騒動。当然楽なわけがなくて、考慮すべきことが山ほどあり、会場レイアウトの変更、開催規模の縮小、開催内容の変更、人員配置の変更、感染症対策マニュアルの作成など、無駄な仕事が山積していました。



本当に、そこまでして実施するイベントでも無いと思うんですよ。お客さんが毎年楽しみにしてます!みたいなものでもなく、地元の小学校でやってる夏祭りくらいの規模なので、苦労が多い中で「一体自分は何のためにこの仕事をしてるんだろうか・・・」と、内心疑問だらけでした。

その挙げ句、一番意味不明だったのが、会場レイアウトや企画内容の検討をさせられて、自分なりの提案書を提出したときのこと。


「〇〇くんはコロナ対策はこれで良いと思ってるの?」


・・・知らんがな!


別に上司のことは嫌いじゃないんですよ。性格は合わないですが、個人的に恨みはないんです。これだって”上司の上司”からの指示もあるでしょうから、中間管理職なりにいろんな悩みはあるんだと思います。
ただ、自分で言ってておかしいと思わないんですかね。”正しいコロナ対策”って何ですか?誰に聞いたらわかるんですか?世界中あの手この手で対策を取っているのに一向に収束してませんよね?マスクしてて距離取ってても感染することもあるのが新型コロナウイルスの怖いところじゃないんですか?それの対策って何ですか?

もっと言うなら、そんな大事なことであれば、担当者一人に考えさせるっておかしくないですか?アドバイスとかもらえないんですか?(そもそも私がアドバイスするなら「そんなイベントやめちまえ」と言いますが)

だいたい、「正しいコロナ対策」ってのはWHOの人でも知らないと思うんですよ。感染症対策については、今のところはとりあえずウイルスの種類やウイルスの傾向から「アルコールに弱い」などの医学的対策はわかるので、この辺りを軸に対策を組み立てていくのはわかります。
ただ、それでも私は医者ですらありません。そんな人間が「新型コロナウイルス対策」なんかぶち上げていいんですかね。何が”正しい対策”なのかを勝手に判断してもいいんですかね。



・・・まぁイベントは既に終わったんですが。私含め、職場の皆様は大変疲弊していたように思うんですが、果たしてそこまでする必要があったのか、本当に謎です。そのエネルギーはもっと有効に活かすべきだったのではないかと。

ずっと、アテもなくどこかへ猛進していく日々でした。GoTo地獄。
どうにかそれも終わりましたが、どうせ一段落なんか付かないんです。どうせ「次」もありますからね。今後も無意味に疲弊していくんでしょう。



”正しいコロナ対策”ねぇ。会場のあちこちにミストシャワーの機械を置いてアルコールを常時噴霧しときましょうかね。火気厳禁になりそうですがw、なんつって。




以上。ただの愚痴でした。